聞きなれない言葉のほとんどに注がつけられており、明解に読み進められるでしょう。
また、巻末の彫刻家高田博厚による解説や全作品年表、作品写真など、これ一冊でロダンの輪郭を一通り捉えることが出来るようになっています。
編に携わっている菊池一雄も著名な彫刻家です。
そして彼が、自分と同時代の彫刻家達を批判して言うには、あのガキらは、細部の研究をすっとばして、いきなりつるつるに磨いたりなんかして、やれ、きれいだの、やれ、完成度高いだのとぬかしていやがるのだと。これらの彫刻は、フォルムの単純化でもなんでもなく、単調なつまらない彫刻なのだと。偽物なんだ、と。俺は認めねえぞ、と。
それぐらいの気概があったからこそ、成し遂げることができたのかもしれませんね。