マイコンの動作とプログラムの基礎を、ていねいに解説している本です。個人のホビープログラマというより、企業内でのマイコンのプログラム初心者に向いた本だと思います。マイコンを理解したい、アプリケーションがある程度決まっており、自分でプログラムを作りたい、というような人に、良いのではないでしょうか。
　
　著者は、日立製作所の教育部門にいた方とのことで、丁寧な入門テキストだと思います。ハードウェアに関する説明もバランスよく入っています。システムの起動やメモリ量の見積りなどにも、言及しています。サブタイトルに「H8」と入っていますが、一般的なマイコンの入門書としても、使えると思います。

　大判サイズで、PCのスクリーンショット画面がたくさん出てくるような本ではありません。プログラムも部分ごとに示して、説明をしています。プログラム全体を打ち込んで、動かしてみる、というような使い方には向いていません。自分で考えて、自分でプログラムを作る人に向いています。イラストも、マンガチックではありません。

　不人気な書評があるせいか、安く古本が入手でき、助かりました。

大学以来のH8をやってみようと、思い返すために本書を購入。

内容ですが、図解とある割には、ソフトのインストールの仕方くらいにしかまともな図解はありません。
機能の説明や薀蓄に雑学には文章を割きますが、肝心のどうしてそのプログラムになるかなどの説明はかなり雑です。
大学教授によくあるパターンの、「基礎は理解しているが、応用になるとさっぱり」感が丸出しです。

初めてH8に取り組むには難解だし、久しぶりに取り組もうと思って紐解くには内容が薄っぺらです。
特に記載のプログラムが全くダメダメなので、H8の機能を知るには良い書ですが、この本を基に工作やなんかに取り組むには向いて居ないと思います。