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正義論/自由論―寛容の時代へ (岩波現代文庫)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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自由主義と生命倫理・宗教 ★★★★★
J・ロールズやJ・S・ミルを引用しつつ自由主義の観点から
生命倫理や宗教を論じています。
特にこの観点からは日本では宗教に関する議論がほとんど
深められないの貴重な議論です。
どうしても日本では海外の政治思想を論じる際日本の文脈に
引き付けられすぎな感がありますが本書ではそれを脱して
おりおすすめの1冊です。
思考が浅い ★★☆☆☆
ロールズ、J.S.ミルなどのリベラリズムに依拠しながら生命倫理や宗教などのアクチュアルな社会問題を論じようとする。それはいいんだけど、色々突っ込みどころ満載の本である。

まず第一に、ロールズの「無知のヴェール」をやたら引き合いに出し、自分の表現で説明・適用しようとしているが、それなら井上達夫の「反転可能性」の一語で片付く話である。
第二に、ミルの危害原理もやたら使いたがるけれど、本書のような使い方は今更な話で、何もミルを引かなくてもわかる範囲だ。
第三に、ロールズ正義原理を日米関係に適用した場合、日本側の市場の閉鎖性が一方的に問題であると主張するが、ロールズに従って日米関係に原初状態を適用すれば格差原理の範囲に該当し、土屋の主張通りにはならない。
第四に、最大の欠点だが、リベラリズムの最も魅力的な部分は本書で扱われていない。

本書によってリベラリズムが判断されるのは寒心に堪えない。リベラリズムはこんな浅い思想ではないはずです。

自由主義の力強い擁護 ★★★☆☆
 ロールズ『正義論』、J.S.ミル『自由論』を用いたリベラリズムの原理的検討から、「エホバの証人輸血拒否」、人工中絶といった現代の倫理的課題をリベラリズム、とりわけミルの「他者被害の原理」の観点から論ずる応用編まで、議論の対象の幅の広い著作。著者は、統合の原理を求める(個人の物語を共同体のそれに還元する)ため必然的に個人の自由の抑圧に転ずるとして共同体主義に反対し、ロールズ『正義論』の「無知のベール」が「共同体なき者の共同体」を構想できることからロールズ流のリベラリズムの思想を擁護する。

 疑問なのは、共同体主義者が用いるラカンの「鏡像段階」(自我の分節化)の議論を認めながらも、「人間の本質が共同体によって決定されているとすることに反対」すると主張している点である。自我が本質的に言語により構成されており、そのことから共同体の言語構造から自由ではありえない点についてはどう考えるのであろうか。