小林秀雄(作曲家)の「優しき歌」も名高いが 小生は 本作の2曲を推したい。作曲されたのは昭和37年だから そろそろ30年前ということになるわけだが 堂々たる古典振りである。立原の詩の持つ 特異なまでの抒情とリリシズムを茶葉とし 三善晃という絶妙の「マスター」が 上手に淹れた 上質の 夕方の紅茶のような 香しさが立ち昇る。
この作品だけは 混声にも男声にも編曲されなかったなあ。