この木住野佳子さんの『テンダネス~マイ・バラード』の「ダニー・ボーイ」を聴いて、こんなにもリリシズムあふれるジャズ・ピアニストは、めったにいないと感じました。
アルバム・タイトルにもなった「テンダネス」の懐かしさと優しさは格別でしたね。フューチャーされているハーモニカとピアノの温かい音の共演は他では聴くことの出来ない「優しさ」にあふれています。LAのストリングスも雰囲気を合わせており、ステキなバラードに仕上がっていました。
「G線上のアリア」では、昔、プレイバッハで有名なジャック・ルーシェ・トリオを思い出すようなオシャレなアレンジで爽やかなスイングが部屋に広がりました。
クラシックテイストのジャズは、木住野佳子さんの持ち味を最大限に活かしています。
勿論、力強さやリズムの切れ、明るさにあふれる曲もあるわけですが、「優しさ」をピアノでここまで表現できるジャズ・ピアニストは少ないですね。
ホテルの夜景の見えるラウンジでこのような曲を聴いたらピッタリです。「ヒーリング・アルバム」としてもオススメします。