エジプト神話の神々と、実在の人物を少々。図鑑のような解説書である。イラストは現代風であり、壁画などの写真や模写は一切使われていない。基本的にはまじめな本であり、加えて神格を現代人の常識的な視点からコメントするという試みがなされている。その点で本書はゲームのキャラクター紹介本に似る。

読みやすい。しかし、本書のために勉強したというのが一目瞭然であり、細かいことであるが初歩的なミスもときどき見つかる。また文章は「上手い」けれど悪ずれしている。ちょうどパソコンやゲーム関係の雑誌によくある、軽薄な宣伝文に文体が似ているのだ。書いた内容に責任をもたない「ライター」という仕事人が陥りやすい悪癖である。にわか勉強にせよこれだけの情報をまとめるには相当の努力が必要だったと思われるだけに、「書き方」には注意を払うべきであった。内容は実際よりも浅く見え、著者の意見（感想）にも思索の痕跡が乏しく感じられるのである。

恐らく、若い読者にはこうした欠点は問題にならないであろう。若者向けの本にはよくあることであり、慣れていると思われるからである。本書を含むシリーズの性格を考えると、老境に入りつつある世代が手に取ったこと自体が間違いであったともいえる。したがって本書は若い人にならお勧めである。中年以降で学者肌の人は、そのあたりを無視しつつ読むべきであろう。

主要なエジプトの神様や神話についてかかれているので、何から手をつけたらと考えている方にはお勧めです。一つ一つの内容も少なからず多からずといった説明です。
ただ、細かい部分でほかの解説と異なるところもあるので、エジプノの神々を深めたい方には、さらに詳しい本が必要となるかもしれません

エジプトはいまや多くの人が訪れている、または訪れたいと思っているのではないでしょうか？旅行する際にエジプトを知っていると知らないとでは面白さが違ってくると言われています。特にエジプトの遺跡は古代エジプトの神々に深く関係があるので、エジプト神話や神々について知っていると感慨深くなるはずです。この本はエジプトの神々のそれぞれについて詳しく書いてあり、神々の間の関係もわかりやすくなっています。まるでエジプトの神々の辞書のような本だと思います。エジプト神話の初心者でも面白く読めますし、イラストがとても美しいので飽きることなく読み進めることが出来ます。オシリス神話についてもわかりやすくまとめて書いてありました。エジプト神話にちょっとでも興味がある方にはお勧めです。

エジプト神話関係の本は堅苦しく説明的だ、というイメージがあるかもしれませんが
この本はそんなイメージは一切なく、すごい読みやすい本になってます。

神々の1柱ごとに詳しく、かといって難しく書かれていないので
エジプト神話に興味を持ったけどどうやって知ればいいかわからない
という方にお勧めです。

解説文などの書き方も、どちらかといえば若者的な言葉で、挿絵もやや漫画よりになっています。
これも、この本が読みやすくみえる特徴ではないでしょうか？

　『エジプトの神々』について書かれた本は、今までにもたくさん出ています。が、読み比べるといろんな違いがあったり、神話にしても本によって話が違ったり、なんだか詳しすぎて理解し辛かったりと、古代エジプト神学がより難しく感じてしまうものが多いのです。

　ところが、この本はどちらかというと総合的に見つめて、分かり易くまとめてあるので、エジプトの神々に初めて触れる方、特に、「他の神話は知ってるけどエジプトの神々について知りたい」と思った方にオススメです。

　といっても、内容は初心者のみを対象にしているような薄っぺらいものではなく、最低限の地理・歴史の知識を踏まえて紹介している他、神々個々についてもそれなりに詳しく、一柱ずつ取り上げて分かりやすい言葉で書かれているものです。

　神話とか神様について学ぶのが初めてな方は、もっと薄い、画像の多いものをまず読まれたほうがいいかと思いますが、少しでも「神話」「神々」という言葉に親しみを持っている方なら、初めてエジプトの神々に触れるものとして、この本はぴったりだと思います。
　字の大きさやページ数も、とても読みやすいですよ。