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精神分析という営み―生きた空間をもとめて

価格: ¥3,990
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩崎学術出版社
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しっとりとした味わいのある書物です ★★★★★
本書を実際にまだ手にとって御覧になられていない方には伝わりにくいのを承知のうえで、敢えて読後感を端的に述べさせて頂くとすれば、本書はある種の骨董品や美術品のように読者に落ち着きのある感覚のようなものを与えてくれるような感じがします。

タイトルにある通り著者の『精神分析という営み』に対する関わり、考え、実践などを、分析における「空間」をモチーフとして色々な切り口から述べた論考の書であり、精神分析に関心のある読者には知的刺激という意味でも得るところが多いのは確かだとも思われるのですが。

著者が治療終結を控えたある男性患者にぶん殴られる症例が初っ端に取り上げられているのはちょっとした衝撃でしたが、激しい感じにはならず、治療者に「自分のこころの空間の狭隘化」として経験される「投影同一化」、こころ/治療空間への注目からウィニコットの「可能性空間」との関わり、自己愛と逆転移の関係、オグデンの「分析的第三者」、「ひきこもり」とウィニコットの「孤立」/「依存への組織的退行」の識別、生々しい皮膚感覚の交流としての精神分析などについて、先人の見解と著者自身のプラクティスを往復しながら展開されています。

文章を通じてですが、分析空間をじっくり味わいたい方にはお勧めできる書だと思います。



ストイックで,謙虚な著者に感服 ★★★★★
 著者のとてもストイックで,謙虚な態度に,ただただ頭が下がる。
 分析者として,一人の人間として,とても素直で,謙虚に,クライエントと,分析空間を創りあげている。
 その空間が生々しくもあり,生き生きと読んで伝わってくる。

 また「共感する」とはどういうことか,すべては共感できない,共感できない部分から見えてくるクライエントの心理について,とても考えさせられました。
 ぜひお勧めしたい一冊です。

以前受けていた治療の謎が解ける事を願っています ★★★★★
患者として、気分の沈んでいるときに無作為に開いたページを読んで自分が治療を受けているのをイメージしています。私も疾患を持っているので繰り返して読むごとに自分と重なる場面があります。

治療の場では、感じたことや思ったことやふと頭に浮かんだイメージを正確に治療者のかたに表現しなければならず、またその難しさも感じます。

精神分析は生きている ★★★★★
精神分析は偏見を持たれています。精神分析に対する偏見は精神分析を理論や思想として捉えることから生じます。精神分析は臨床の営みです。精神分析は人間のこころという言葉にすることが困難なものを対象としています。この本はその困難さを生き抜いてきた著者の美しい書物です。私達はこの本を読むことにより,精神分析は生きていることを実感できるでしょう。