かなり良い出来で大満足です。名曲です。きいのスター性はライフ、ミスマガなどで大活躍していたころから大女優になることは間違いなかったけど、某歌番組での歌も綺麗な声だから素直に聴きたいと思っていました。サクラサクが出たときは素直に嬉しかったけど、今回も良い曲にめぐり合えて最高です。出だしからめっちゃいいよ。

「サクラサク」のスマッシュヒットに続く，北乃きいの2nd.シングル。

「花束」は北乃きいの伸びやかな声と，
ミディアムテンポで心地よく進行する楽曲がバランスよく構成されている。
小室哲哉が10代の女性ソロ歌手向けに自ら作詞した曲は久しぶりで，
久しぶりに正統派のガールポップを聴いた感じがした。
こういう前向きな歌詞の曲は，J-Pop全体にこれからも求められていくはずだ。

「キセキ」は，Leonn作詞・齋藤真也作曲で，
ELTやday after tomorrowも彷彿とさせるテンポのいいダンスポップ。
ダンスポップというと，歌詞を流して聴きがちだけど，
歌詞カードをじっくり眺めながら聴くと，言葉の美しさと強さを感じられる。
少女から大人へとステップを踏む中で，色々挫折もあるだろうけど，
そういう時に力になってくれる曲だろう。

「思い出ありがとう」は，小室哲哉が作詞のみで参加し，作曲はGIRL NEXT DOORの鈴木大輔。
こういうパターンの時は，作詞家としての小室哲哉が純粋に楽しめる。

「楽しみは最近　早く早く大人になって　さようなら青春よ」

この一節だけで，他に何も説明はいらないかもしれない。山頭火のような境地か。
鈴木大輔は，小室哲哉の意図を正確に理解して，いいメロディを乗せてくれたと思う。


シークレットトラックとして，小室哲哉自らのピアノ伴奏に合わせて北乃きいが歌う「花束」が収録されている。
小室のピアノ伴奏に合わせて歌手が歌うスタジオトラックが収録されたのは，記憶が確かならば
globeの「Many Classic Moments (epilogue)」やtrfの「Truth '94」くらいなので，かなり貴重である。

小室哲哉の演奏からニュアンスを汲み取りながら，「花束」を作曲した時の意図を想像して聴くと，
完成品としての1曲目のAメロや，転調などの箇所がまた違って聞こえるようになった。
1曲目では編曲により薄められていた，サビのメロディの奥にある小室哲哉の「地声」のようなものが，
北乃きいが「ラララ」で歌う最後の部分からも，たっぷりと感じ取ることができた。

シングルとしては，かなり内容のある1枚になったし，
北乃きい自身にとっても，大切な1枚になっただろう。

ゲームのタイアップとしても使われている「花束」。

なんだかゲームの雰囲気とも合っているし
歌うまいしいい曲だな〜
と思っていたら小室哲哉作詞作曲なのですね！

どおりで言われると確かに懐かしの小室節。
覚えやすいし歌いやすい！

特に北乃きいのファンではなかったのですが
いい曲にめぐりあえてよかったねと
応援したくなりました。