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愛と救いの観音経

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: 中央公論新社
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美しい ★★★★★
寂聴さんの観音経
美しくて解りやすい
気持ちいよいです
灯明を上げ、自己実現とは何かを考える。慈眼視衆生 福聚海無量くらいは暗誦して。 ★★★★★
 これまで観音経偈を読誦(どくじよ)してきたが、全文の意味を知りたく、瀬戸内さんの書を手にする。愛と救い、とは言ってもそれなりに経文を表しつつ私たちにも分かる言葉と例を用いて説明されている。法華経の訳書のうち最も人々に読まれている鳩摩羅什が406年に訳した妙法蓮華経(p.29)が台本。
 時には他者の言葉を引用し、或いははご自身の経験から語りかけるように書き進めてあるので、漢文を不真面目にしか学んでこなかった者にも、理解を得られよう。さらには電子辞書にあたって、著者の用いた言葉や漢字の原義を調べてゆくことで、漢字で訳された経文の解釈や意味を深く学ぶことができる。このように調べながら読み進めると、私たち日本人は母国語をあまりにも粗末にしてきたことを教えられる。

 汝聴観音行 善応諸方所の「行」の解説で、行には自力の行と他力の行があるという(p.130)。意気込みだけで出来るのか、これを知ることは大切だ。読んでもらいたい人に限って、このようなことを考えもしない。哀れな者よ(p.89)。

 余談ではあるが、瀬戸内さんが出家の翌年に比叡山横川の行院で六十日行をされたのは51歳、仏さんに扶けられたとある。ということは、出家が50歳。古くは、伊能忠敬が天文学を学ぶため家督を譲り江戸に向かったのも同年代。野口英世博士が南米エクアドルのアクアに向かったのもその年代。大学院で道元を研究した小椋佳さんが、銀行員をやめたのもその年代(NHK  DVD『永平寺』)。忍土において、不惑あたりの年齢で思い立ったことは偶然ではないだろう。馬鹿は惑わない(神吉拓郎『金色の泡』)。心念不空過 能滅諸有苦。いたずらに空しく時を過ごすことに気付けることが第一なのだが…。これから行うべき事柄についてよく考えることを、瞻前(せんぜん)という。

目次、経文の区切りごと。索引なし。参考文献なし、引用あり。ひもなし。
観音経の妙なる素晴らしさ、強さを易しい言葉で置き換えた隠れた名著! ★★★★★
観音経は般若心経と並んで世に普及しているお経の中でもかなり有名なお経でありますね。僕は個人的にはポケット版の観音経(松原泰道師訳付)を使用しておりますが、瀬戸内寂聴さんの本著は観音経に対する見識の深さ・例えの引用の説得力、更にはそれを分かりやすく誰が読んでも理解できる入門の著書、かつ名著ではないか…そう思っております。

元々は日蓮が到達し、釈尊の経典の中でも一番強い力を持つ法華経、その第二十五番(正確には妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五)という位置づけにあるお経が観音経でありますが、読みやすい・分かりやすいという意味では先に掲げた般若心経に次ぐお経であります。

般若心経が「空」という「何に対してもこだわらない境地」という宗教観・心のあり方を説いたお経の代表とすれば、観音経は「観音菩薩の力を信じる事で何ものからも手が出せない程、身を守ってくれる」という、これまたとても有り難いお経であります。(非常に簡便に書きましたが。)そのお経を本著で寂聴さんは具体例を挙げつつ、万人が分かり易く、読み易い解釈まで掘り下げていただいた窮極の有り難い本、と言うべき名著でありましょう。

僕個人は無宗教でありますが、良いものは取り入れる、という昔からの性格でありますので、宗派に拘らず一読をお薦め致します。合掌。