子育てに成果あり
★★★★★
『生命の実相』教育実践編である。
「最近の子供たちがヘンなのはね、厳しいことを言うオトナがいなくなったからだよ」
といった、安易な教育方針へ警鐘を鳴らす一冊である。
子供がおかしくなっているのは果たして、
「口やかましいオトナがいなくなったこと」が原因であろうか?
明治世代に育てられた昭和30年世代の方が、凶悪犯罪発生率において現代の若者を凌駕しているという統計を見るに至り、愚生は「厳しい教育ってヤツは本当に、有効なんだろうか?」との疑問を持たざるを得ないのである。
そんな「厳しい教育」に疑問をお持ちの読者であれば、本書を読まれることをお勧めする。
谷口雅春師は本書の中で、「子供を賞賛する教育」を提唱されている。
そして、提唱されるだけでなく、賞賛されて良化した不良児童の生長記録なども併記されておられるのである。非常に説得力ある内容となっており、子育てに悩む親にとってはまさに福音となる一冊ではなかろうか。
また、本書の卓越性を述べるとなればそれこそ、7000字以上の文章になるおそれがある。
そこで本書を活用した愚生子育ての記録(現在2歳9ヶ月の息子)を以下に記すこととして、本書が如何に有効機能するかの証左としたいと思う。
・ 1歳9ヶ月ころから「ひらがな」50音をすべて読むことが出来るようになった。それに伴い言葉が増え表現の幅が広がった。
・ 表現の幅は広がったためか、自分の考えをほぼ正確に周囲年長者へ伝達可能となった。周囲との伝達不通がないためか、癇癪を起こすということがない。
・ 母親が下の子(0歳女児)を抱いていても嫉妬をすることがない。他家においては年長児童が「母親を妹に取られた」との嫉妬から暴力行動に出る事例などが見受けられるが、我が家ではそのような問題が発生しない。
・ 「下の子の面倒を見るように。なぜならオマエは長男だからだ。」と申し付ければ率先して手伝いをするようになった。また妻友人が子供と遊びに来ている際、「ウチの子が、なかなかハイハイをしないのよぉー」とこぼしているのを聞いた愚息は、言われる前にハイハイのデモンストレーションを開始し、妻友人の子へハイハイの指導を開始した。周囲の要望を先取りする能力が、既に育っていることに驚いた。
・ 「男子児童は病気が絶えない」との定説を覆し、まったく風邪すらひくことがない。他の子供から風邪をもらってくるということもなく、真冬に素っ裸で家の中を走りまわる強靭さを発揮している。(ただし元気が良すぎて脱臼は経験した。そのため整形外科の世話にはなった。)
・ 上記性質により最近では、周囲年長者から「神童」と呼ばれることが多くなった。そのためか悪循環ならぬ「善循環」が発生し、2歳9ヶ月現在では「時計の読み方を教えて」とせがまれる様になった。「時計の読み方を覚えて、電車に乗ってバアバを旅行に連れていく」のが目的らしい。
・ 2歳8ヶ月にして英雄談や歴史物の話を、関心をもってよく聞くようになった。また自分でDVD機器を操作し英雄談DVDを視聴するようになった。日露戦争における乃木将軍の英雄談を視聴した後などは、前にも増して親の手伝いや妹の世話をやくようになった。
・ 近所の高校野球部練習を観に行くようにせがまれることが多くなった。そして高校生相手にも気後れすることなく、「ちわっす!」と挨拶が出来るようになった。またここの監督から「オマエ(愚息)はいい投手になる」と言われたことに気を良くしたのか、最近では、野球の練習に励むようになった。現在の親子の合言葉は「文武両道」である。(私が「ぶんぶー」というと「りょーどー」と応える愚息である)
とにかく周囲の友人に話しをしても「2歳だろ?そんな話はない」と言われることばかりである。
しかし実際、谷口雅春師の主張される教育法を実践すれば、生長の家信者ではない愚生でもこの程度の成果は簡単に得ることが出来る。
子育てに悩む全親世代必読の書ではなかろうか。
「子供に対してカナキリ声を上げる必要もなく、自然に良化される」という教育法だ。
「なんで皆、この本を読まないんだろう?」というのが現在の率直な感想だ。