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Under the Rose (1) 冬の物語 バースコミックスデラックス

価格: ¥788
カテゴリ: コミック
ブランド: 幻冬舎
Amazon.co.jpで確認
確かにカテゴリがわかんないけど、 ★★★★★
推理ものでもゴシックロマンでもない。


日本の古典を読むときに古典常識を学ぶように19世紀ヨーロッパの貴族についての予備知識があるといいかもしれない。(なくても読める) 時代考証は完璧。衣装や日用品の描写は然ることながら、当時の人々の価値観(主に貴族の)までよくまぁこんなに描ききったもんだ。
19世紀のヨーロッパに興味があるならこれ以上わかりやすい資料はない。
内容についても言うことなしだがその点だけでも買う価値がある。

繊細でダークな ★★★★★
船戸先生の繊細な絵が実に良い作品です。19世紀の英国の、建物や生活品、あらゆる物が緻密に描かれていて、普通はさらっと見るようなコマでも目を引きます。

そして何より人間の深いところをとことんえぐるようなダークな人物描写。主人公のライナスは嫡子である自分の生まれを呪っており、自分をそのように生んだグレースを憎んでいます。更には血の繋がった幼い弟さえ邪険に扱うこともあります。そして全てに理解されない、全てを理解したくない孤独の末の裏切り、絶望的な真実…。
特に十代に有りがちな自己嫌悪や、他者への拒絶の後には何も光明はないということをひしひしと感じます。
ロウランド伯爵家の面々も、皆が皆どこか狂気じみていて恐ろしいです(特にアルバートやウィリアムは)。

冬の物語は二巻まで続きます。ぜひともお手に取って、船戸ワールドを堪能してくださいませ。

英国ゴシックロマン ★★★★★
19世紀末、身分制度の厳しいヴィクトリア朝の貴族の屋敷が舞台の壮大華麗なるゴシックロマン。

とにかく骨太の物語で読み応えあります。嵐が丘とかエマとかあのへんの雰囲気が好きな人は直球でツボ。世界観にどっぷり浸ります。
一巻は変死を遂げた家庭教師の息子・ライナス視点ですすむんですが、二巻から新たに赴任した家庭教師・レイチェル視点になります。
善良で子供好き、信仰心厚く潔癖なレイチェルが伯爵家の一癖も二癖もある子供たちの反発にあいつつも絆を深めていく過程が丁寧に描かれる。
船戸さんの描く登場人物はどの表情も生き生きとして凄く良い。感情が伝わってくる。
持ち前の根気強さで徐徐に子供たちの信頼を得ていてくレイチェルだが、唯一人、品行方正で誰に対しても慇懃沈着な態度を崩さない次男のウィリアムとだけは打ち解けられずにいた。
このウィリアムがもう大人しい秀才眼鏡と見せかけた鬼畜腹黒で……詳細はネタバレになるので省きますが、レイチェルに対する愛憎入り混じった仕打ちは、読者もちょっと引きます。私は萌えましたが。
巻がすすむごとにドロドロ泥沼になっていく……。
レイチェルとウィリアムの今後の関係がどう転ぶか気になります。
階段の上と下で見つめあうだけでこんなにエロい漫画もそうはない……。
ウィリアム……眼鏡の奥の病んだ目に君はなにを映す……。

全巻通して読んだ人の感想は「モルゴース伯母さま怖えええええ」に集約されます。
切ない物語 ★★★★☆
正直オタク系のありがちなマンガだろうし、高いよなあと考えつつ
友人に薦められて暇つぶしに購入したところ、ハマッてしまいました。
英国系が好きな人には、特に理解しやすいと思います。
これはミステリーとしてではなく、ドラマとして読んだ方がいい話ですね。
性善説の人には受け入れ難いストーリーかもしれませんが、性悪説の人にとっては
たぶん作者の意図した以上に、考えさせられるものがあると思います。
自分は買って大変満足していますが、決して万人受けしない話なので
☆1つ減らさせてもらいました。
ミステリとしては失格 ★☆☆☆☆
賞賛だらけですが、純粋に推理劇として読んだ場合、とんでもない欠陥作品だと思いました。

主人公の男の子が探偵役になって、謎の死を遂げた母親の謎を追っていきます。彼女が使っていた部屋に死後一ヶ月後もアヘンの匂いが残っている・・・ここから彼の推理が始まるのはいいとして、実はこの設定には大きな穴があるのです。アヘンの吸引法にはいろいろあって、ここではお香を焚くやり方で亡きママは吸引していたのですが、この設定だと最後のオチが成立しないんじゃないのかな?しかも医者がふたりいて彼女の部屋に何度も往診していたのに「ある」異変に気がつかないなんて、すごく不自然。

また、ふたりの男が主人公の少年にある人物の銃殺をそそのかす場面がありますが、これも変。だって、あんな場所であんな行為にでたら殺人者は誰なのか、警察でなくても弾跡からすぐに判ってしまいます。だいたいあんな距離と位置からでは猟銃でも一撃なんてムリ!

これから読む方のために詳しくは言えないのですが、第二巻のあのどんでん返しに物語を収束させるために作者の見えない神の手があちこちで働いているんです。ふふ、なめてもらっちゃこまるぜ船戸チャン。黒ベタを効果的に使ったシャープな絵柄にたぶらかされることなく、皆さんもアラをさがして愉しみましょう。