久々に本で泣きました!
★★★★★
最高です!星5ツ以外にありえません!文緒さんは本当にいいです!
中古を買ってごめんなさい…位よかった(^O^)
様々な愛の形
★★★★☆
様々な年代の、様々な関係性、家族への、他人への様々な愛の形が描かれた3篇。 普通の日常を読み進め、油断していると、あっさり、さらりと思いがけない愛に出くわし驚かされます。 誰かをひたむきに愛すること。正解もなく未来もはっきり見えず、けれどただひたすらに相手を想う気持ち。 それぞれに全く違った登場人物の視点によって愛が語られます。全体的に『愛情』に焦点を当てているように思いますが、短篇なので重苦しい雰囲気はなく、もう少し読みたい、この先が知りたい、と思わせる所で話が終わり、読者に考えさせる余韻を残すあたりさすがだと思いました。
良かったです!
★★★★☆
好きな作家、 山本 文緒さんの作品
あ〜帰って来てくれた…(T_T)
って感じの暖かい小説でした。
著者の闘病中、もう新作は読めないのかなぁ〜って思い寂しかったけれど、過去の作品やそれ以上に山本ワールドの良い作品でした。
読んでいてほっと出来る・どこか安心出来てあったかい気持ちになれる作品です。
人生は物語だ。
★★★☆☆
中学生のあどけない口調で始まる、物語。
権藤タマ子、“ゴンタマ”とじーちゃん。
ほのぼの話かと思いきや、予想外の方向へと、どんどん加速。
ごっそりとココロをえぐられるような結末を迎える。
正直、びっくりした。
本書には「アカペラ」の他に
「ソリチュード」、「ネロリ」の短編が収載されていて、
どれもちょっと不思議な家族模様を描いている。
また、語り手が交互に変わり、二方面から話が展開されていく。
例えば、ゴンタマが語っていると思えば、
次の段落ではゴンタマの担任教師が主体となっている、といったように。
少しずつ明らかにされていく主人公の背景、過去。
ベールを剥ぎとるかのように一枚、一枚、
素顔がさらけ出されていく。
せつなくて儚い、そんな物語なのに、
時折、背筋がぞっとするような、
冷酷な表現が織り交ぜられたりしている。
さるきち、言葉の節々に、人生の重みを感じて、
単なる虚無感とか、喪失感じゃなくて、
そこに、しっかりとした主軸を感じたのだ。
山本氏が結婚や離婚、うつ病といった
つらい経験を乗り越えてきた背景が
投影されているが故なのかなあと思ったのでした。
切れ具合が・・・
★★☆☆☆
本当に久しぶりの山本さんの作品ということで
期待して手に取りました。
表題作のアカペラ、「あれっ??これ、本当に山本さんの作品?」
と思ってしまいました。
すべての山本作品を読んでいますが、彼女の持ち味の鋭い人物描写の
切れが悪い、上滑りな印象でした。
ブランクが長かったせいなのかもしれません。
他の2作品はまずまずでしたが、凡庸な印象。
体調を崩されたりと色々あったようなので、
時間がかかってもまたあの切れ味の復活を期待しています。