PIKE'S GROOVE
価格: ¥2,116
【演奏者】Dave Pike(vib),Cedar Walton(p),David Williams(b),Billy Higgins(ds) Recorded on February 5,1986【曲目】1.Big Foot 2.Spring Can Really Hang You Up The Most 3.You Are My Everything 4.Ornithology 5.Con Alma 6.Reflections In Blue 7.Birks' Works 8.You Are My Everything(Take2) 9.Big Foot(Take4) 【コメント】デイブ・パイクにシダー・ウォルトン・トリオを組み合わせたところが意表をつく。白人でクールな響きが特徴のバイブ奏者である前者に対し、黒人でハード・バッパーの典型である後者。しかしこの共演が実に楽しい。タイトルどおりのグルービーな演奏にかけて、ふたりはオーソリティだ。タイプの違いも好ましいコントラストを生み出した。ジャズの醍醐味や創造的な出会いが実感できる1枚として、また初心者から通のファンまで楽しめるアルバムとして、広く推薦したい。(jazzyellより)
シダー・ウォルトン・トリオ+1
★★★★★
1986年録音。シダー・ウォルトンのトリオにホーンが入った、70年代から80年代のアルバムは結構好きだ。バック扱いではハンク・モブレー、アート・ファーマー、リーダー作では「イースタン・リべりオン」でのジョージ・コールマンとボブ・バーグ等など。どのアルバムも堅実で落ち着いて聴いていられる。常に刺激のあるジャズばかり聴きたいわけでもなく、たまに、この職人的な演奏が聴きたくなる。これはホーンではなくvibのデイヴ・パイクがリーダーになったアルバム。ウォルトン・トリオをバックにパイクのVibが良く歌う。実際、パイクはメロディーを口ぐさみながらvibを叩いている。殆ど頭で思いついたメロディーを自然に演奏しているのだろう。スケールライクなところがないし、それがパイクの良さだと思う。これだけ歌う自然な演奏が出来るプレイヤーはそういないのではないだろうか。楽器が歌っている人って誰がいるだろう?ポール・デスモンド、ウェス・モンゴメリー、ウィントン・ケリー、今ぱっと思いついたのはそのぐらいだけれど、そんな著名な名手と比較しても同等の歌心を持ち合わせているのがパイクだと思う。楽器がマイナーなのと、パイク・セットのジャズ・ロック路線のイメージが強いのと相俟ってプレイヤーとしては過少評価されている人だと思う。このアルバムの「ユー・アー・マイ・エヴリシング」を聴けばそう思うのではなかろうか。