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文学の門

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: みすず書房
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思った以上に 読みやすいです ★★★★☆
堅めの文学評論?かと思いきや
文字、言葉、文章、文学それぞれのレベルに対する著者独自の分析と
日本/世界文学紹介を交えてのエッセイ集です。

おおまかな文学史の流れが教養として身についたのと、
ところどころで引用されている詩歌が、どれもさりげなく心を動かすものばかりで
そばに書き写して、時々眺めていたいなぁと思うものが結構ありました。
この本でなければ出会えなかったと思います。

過去のいろんな時代・国に生きた人々が残した言葉を
知らないままにしておくのはもったいないと思わせてくれる、まさに
読者にとっての「文学の門」ではないかと思います。

著者は観察力があると思われ、行間を読んでいるような文章の分析や
最近のいわゆるネット世代に向けての若干、苦々しい視点も面白いです。
変わらぬ荒川節 ★★★★☆
荒川さんのような批評家がいれば、もっと、読書は豊かになる。
そう思わせる、いつもの内容。
誰にでもわかる言葉で、誰もが描けるわけではない、
文学の、詩歌の、面白さを、丁寧に、丁寧に書きます。
騙されたと思って、買っていただきたい。
この本を通じて、知らない作家たちと出会っていただきたい。

しかし、以前の著作と比して、不穏さが薄れているような気がします。
ただの文学好きじゃないか、と思わせるようなフシも少し。
だから、4点。