何時もリュックを背負いステッキで歩くゾマーさん。ゾマーさんはいつも歩いている。雹が降った日に出会ったゾマーさんのこと、ぼくが自殺したくなった日に会ったゾマーさんのこと、そして湖で見かけたゾマーさんのこと。ぼくにとってゾマーさんは忘れられない人になってゆきます。
読者にとっても忘れられない人になるでしょう。「ほっといてもらいましょう」と訳した池内紀さんの名訳とともに。