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ITとカースト―インド・成長の秘密と苦悩

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本経済新聞出版社
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とっかかりとしての一冊 ★★★☆☆
ITが閉塞的なカースト社会の突破口となったことが平易な語り口で論じられており、さくさくと読み進めていくことができる。タタ・グループのパーシー族にまつわる歴史からインドの同性愛者の比率まで、雑学的な情報も豊富なので立体感をもってインドを知ることができる。ただ、章のまとまりに欠けていたり、91年の制度改革のバックグラウンドについてしつこいほど繰り返し記述しているため、二度読む気にはなれない。インド入門者には、取材先および内容はほとんど重複するものの「インドの衝撃」(NHKスペシャル取材班編著)と合わせて読むことをオススメしたい。
改めてそのスゴさを思い知る ★★★★☆
インドと中国は世界で最も多くの人口を抱える国
=労働力の供給市場と潜在的な消費者市場となり得る国

というわけで、20世紀の先進国がグローバリズムという名の下に、新たな開拓に必死なわけだけれど、この2国には決定的な違いがある。

それは中国が何につけても「中央」と「一元化」を価値観の中心におく「単(uni)」の国であるのに対し、インドは全く逆に言語、民族、宗教、価値観といったものに何らの一貫性を持たない「多元的」で「複合的な(multi)」の国だということだろう。

そしてその価値観の基本となっているのが「カースト」だ。
これは小学生時代に社会科で習うことだから、何となく雰囲気はわかっていたつもりだけれど、改めてその「スゴさ」と結果としての「逼迫感」に驚かされた。

インドの将来をとても明るいと予測するのはあくまでも上位カースト、あるいはそういう人間たちとしかコンタクトをとらない外国人だけであり、その楽観視が必ずしも安定したものではないということに気づかせてくれる。
ヒンズー語ではなくヒンディー語としていただきたい、せめて。 ★★☆☆☆
農村まで取材に行ったりしている割には、上澄みをさらったような薄い内容。短い取材旅行の間では掘り下げようがなかったのか。
他のインド関連本では見られなかった真新しい切り口もいくつかみられるのに、根拠があまり示されずオジサンの酒飲み話のようにしか聞こえないのは残念。
細かい間違い(と私は思った箇所)も結構あり、途中から正直読むのが辛かった。
2010年くらいが賞味期限かも ★★★★☆
本書は、インドに長年住んで参与観察を行った人類学の本でもなければ、各種の統計データや社会調査結果からインド経済を分析する経済学の本でもない。筆者が自ら認めている僅かなインドでの経験(たった3回短期取材をしただけ)と、他の書籍や調査から得た知識に基づいてインドへの感想を書き留めた程度のものだ。つまりは学術的な価値などはあまりないと思われる。しかし、入念な調査には時間が掛かるし、何よりも特定の側面にしかフォーカスが当てられない。それを考えると、現在の全体像を速報として伝える本書には、それなりに価値があるだろう。インドでは未だに結婚を親が決め、国内での浮気は難しいとか、インドのオリンピックでのメダル獲得数が極端に少ないとか、かつてはペルシャ系のビジネスが好調だっただけだが、昨今のITによる成長には初めてヒンズー教徒が関与しており、しかも、それがカーストの壁を崩す大きな力になっているなど、特にインドに注意を払っていなかった人には新鮮な情報も提供されている。
筆者は本書で多くの仮説のようなものを出しているが、いずれは、他の学者などがもっと精緻に分析することだろう。今インドに興味があり、今までにインドに興味の無かった人には本書は取りかかりとしてはお薦めだ。何よりも読みやすく、筆者の感じたインドの全体象を伝えてくれている。ただし、以前からインドに興味があり、すでに何冊もの本を読んでいる人、もしくは、2010年を過ぎて本書を見つけてしまった人には、別の本を調べてみることをお薦めする。特にインドの貧困問題や不可植民の研究では、良書が他にいくらでもある。インドは、あのアマルティア・センの研究フィールドでもあるのだ。
もっとも残念なところはITが表題にあるにもかかわらず、インド工科大学には言及されているがInfoSysやWipro、Tata Consultancy Servicesについての調査がされていないことだ。これらの会社の調査は、是非改めて行って欲しい。
インド成長の秘密 ★★★★☆
を読み解くために1つの参考にはなるのではないでしょうか。

ポイントは3つあげるとすれば
1.インドにおける宗教とカースト制度について
2.インドにおけるIT成長の要因について
3.インドが抱える問題点
です。
ITだからこそ、カーストの垣根を越えて成長ができるたという筆者独自の視点の他、他の方が書かれているように、上記のポイントに関連してインドがスポーツが弱い理由や、日本の教育は宗教・スピリチアルである点など、話のネタとして役立つ内容もあり、インドについてこれから勉強する方に限らず推奨できる本です。