馬淵川 (1981年)
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秋田県仙北郡檜木内村(後の西木村、現在の仙北市)生まれ。2歳の時、父・栗生沢米太郎が鷹巣町(現北秋田市)に木材工場を創業し転居する。能代高等女学校卒業後の1931年(昭和6年)に上京。1935年(昭和10年)、画学生・渡辺茂との結婚のため広島へ転地する。しかし、1939年(昭和14年)、25歳のときに夫が病死。1942年(昭和17年)、亡き夫のことを綴った短編小説集『いのちのあとさき』を刊行し創作活動に入る。1944年(昭和19年)春、母の故郷、岩手県二戸郡石切所村(後の福岡町、現二戸市)に疎開。戦後、再上京、同人誌「明日」「三田文学」に拠って文学活動を行う。1959年(昭和34年)『馬淵川』で第41回直木賞受賞。『みちのく子供風土記』には幼少時の鷹巣のことなども記載されている。長編三部作『原生花園』のほかに、画家青木繁を描いた『海の幸』がある。主な作品に『ブルメリアの木陰に』、『南部女人抄』、『啄木の妻』、長編歴史小説『南部九戸落城』などがある。