セクシュアリティーの問題(FtMとかGIDとかSRSとか)
★★★★☆
本書の著者のあとがきと漫画自体とを比べると、セクシュアリティーをめぐる問題を抱える当事者の置かれた状況に少し理解が進むように感じました。
もともとレズビアンの著者は、前の著書で登場人物のカイ君(FtMで身体・戸籍が女性で性認識が男性)に告白されて付き合うことになります。そのカイ君が今回タイに性別適合手術(SRS)を受けにいったことが漫画になっています。タイで受け取った診断書を手に裁判所に行き戸籍上の性を変えるのは、この本によればわずか5分の手続きで完了するようです。性別適合手術では埼玉医大の形成外科が有名ですが、実際にタイを含む諸外国で日本人が行う手術数はかなりのものに上っているのかもしれません。
この漫画本を読む人は、最後のあとがきまできちんと読むべきだと思います。あとがきには、著者が実際には手術にもホルモン注射にも反対していたこと、術後の精神的ストレスが強すぎてバランスを崩してしまう者も多いことが、カイ君への想いとともに触れられています。
おもろ〜♪
★★★★★
コミックエッセイ劇場で連載していたのを見て、面白かったので購入しました。
ほかにも発刊されているコミック、全部そろえました。
絵がとてもいいですね。とてもひきつけられます。
いたってノーマルな私ですが、偏見無く楽しめました。
実話なのがすごい
★★★★★
前作のハニー&ハニーシリーズにも登場していたカイくん(FtM)が、男の子になるためにタイへ行き、性転換手術をして帰ってくるという衝撃のコミックエッセイ。
前作では女の子同士の恋愛が描かれていましたが、サチコさんがFtMのカイくんに猛アタックされて「自分はレズビアンなのに」と悩みながらも、最後は「好きだから性別は関係ない」と軽やかに笑っているのがカッコよかったです。
で、タイ。
なんだかいろいろスゴイところなんだなーというのがよくわかります(笑)。
明るくてノーテンキなタイの人たちと、時々爆発するサチコ、いつも飄々としてるくせにたまにパニクるカイくんなどなど、あいかわらず濃ゆいキャラクターがおもしろくて、こういうテーマの本だけど、ついつい笑ってしまいました。
とはいえ、体を変える手術をしているわけで、たまに体調がよくなかったりすると読んでいてハラハラしちゃって、大変でした。
単行本ではウェブでの連載に加えて、描きおろしでタイから帰ってきてからのことも収録されています。
またまた衝撃(?)のラストにびっくり!でした。
今回はページ数も多くて大満足です。