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ゲイ短編小説集 (平凡社ライブラリー)

価格: ¥1,512
カテゴリ: 文庫
ブランド: 平凡社
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ゲイ? そうかなあ?? ★★★★☆
作者は名の売れた人ばかりですが、作品は、最高傑作と、わけの分からんものが混在している感じです。
たとえば『幸福な王子』は、若いときにも何度も読んだけど、何度読み返しても感動します。本当に美しい話です。私がいままでに読んだすべての物語の中で最も良かった五つの指に入るでしょう。
しかし、これは一体ゲイの話でしょうか。私には到底そうは思えません。と『そのような批判なホモフォビックなもので』とか解説に書かれており、それにも賛成しかねます。ですが、『幸福な王子』をゲイの話とするこの解説は、なかなか興味深いものもあるので、一読の価値ありです。
キリスト教は同性愛を禁じたが、イエス・キリストの姿そのものが同性愛的欲望を喚起するものとは!
平凡社と大橋洋一氏 ★★★★☆
平凡社ライブラリーと大橋洋一氏が手を組むとこういう本が出来上がるんだなぁと妙に関心(感動)した1冊です。

ゲイ小説…とは言ってもやはり、十九世紀末に作られた作品なのでそんなに露骨なものはありません。選ばれた作家陣も人気作家ばかりなので肩書きは抜きにして、小説を楽しめばいいのではないでしょうか。この面々を一度に読める本なんて他にありませんから。

しかし、この本にサキが入っているのにはびっくりしました。大好きな作家なので、全く知らない事実に驚きました。確かにゲイブリル・アーネストはそのケのある作品ですが、他の作品はそんなでもないのです。女性嫌悪(ミソジニー)の傾向があるので、言われてみれば確かにですけどね。

巻末の大橋洋一氏の解説が、少しまわりくどい書き方をしていますが、ゲイ小説の経歴を説明しながら作品を紹介しているので、さらにゲイ小説にハマりたい方はこちらもじっくり読んでください。

アンソロジーとしても、ぜひ。 ★★★★★
この本を手に取ったきっかけは、下北沢の某本屋(本と雑貨が一緒に置いてある、あの有名なチェーン店です)で平積みになっていたからでした。今から思えば、すごい貴重な偶然です。

書名は極めて露骨な(失礼!)雰囲気を漂わせていますが、装丁を含めた本自体のスタンスはあくまで『英米文学のアンソロジー』といった趣で、一般的な読者の方にも/にこそ読んでもらえるものだと思います。

他の方の感想にも書かれていますが、私はこの本の白眉といえる部分は、編者である大橋氏の解説ではないかと思います。各作品の新たな読みを提示すると共に、「ゲイ」という枠組みを超えてジェンダー/セクシュアリティーといったトピックの“入り口”をもある程度指し示し得ているのではないでしょうか。

……というか、私自身が勉強のダシに何度も使わせていただきました(汗)。

もし続編が出ることがあれば、日本の小説を入れて欲しいと思います。

さらに驚きを五つ ★★★★★
久しぶりに手にとってみて、その中身と解説を読んでみて、やはり新鮮な驚きがあった。はやく『ゲイ短・パート2』を見たいものである。それこそ、うれしい驚きとなることだろう。そして、驚くほど売れて欲しいものである。
星5つ分の驚き ★★★★★
まずはこのストレート(?)なタイトルに驚かされる。 多くの、特にヘテロ男性の読者は、この本を手にとることへの躊躇と、中を覗いてみたい欲望との板ばさみとなるだろう。(しかし、ネット上で買えばレジに持っていく必要はないのである。) 無事扉を開くことができたなら、次に、その目次にならぶ作家名に驚かされる。それらは、あまりに有名な英米作家の名前であり、いまだかつて「ゲイ作家」だとは教わってこなかったものも多い。 中身を読んでみると、その内容が期待に反して「いやらしく」ないことに驚かされ る。ほとんどの作品に関して、「どこがゲイなの?」という疑問を持つ読者が多いことと思う。(唯一の例外は、E.M.フォースター「永遠の生命」だろう。しかし、ぼくに言 わせれば、ロレンスが一番「いやらしい」) さらに、大橋洋一氏による巻末解説の、その重厚さに驚かされる。その説得的かつ情熱的な「読み」は、一種の種明かしとしての面白みを与えるとともに、知らず識らずのうちに現代文化批評の最先端へと読者を誘う。作家の固有名や作家群の出身地名を根拠に編まれるアンソロジーがのさばる中で、気鋭の批評家とその若き友人たちによる積極的な「読み」を前面に押し出したこのアンソロジーは、姉妹版『女たちの時間』とともにひとつの記念碑となるのみならず、今後のアンソロジー編集のスタンダードとなるだろう。 最後の、5つ目の驚きとは、すなわち、このアンソロジーがそれに見合うだけの評価 をいまだ得ていないということである。