宮沢賢治の作品を題材にしたエッセイ。別役実は宮沢賢治が大好きだと聞くが、本書を読むと納得する。いや細かく読み込んでいます。クリエイターの視点、語り口で書いているので、自分が読んでいない作品でも、面白い。別役の視点・解釈は物語の構造にまで及び、個々のストーリーの演出、仕掛けを見抜いていく。本書を読んで、宮沢賢治の読み方が広がった。賢治読書法のテキスト。
賢治の作品には、なんだか分からない話も多いのだが、そんな話を題材にしたエッセイが意外に面白かった。