読み応えあり!!
★★★★☆
あのヤンキースを率いる名将の真髄に迫れる。
「チームを家族だと思いなさい」
このフレーズに全てが集約されている。
野球に全く関心のない人でも
一ビジネス書として十二分に楽しめます。
中間管理職の生きる道
★★★★☆
WBCで日本チームは優勝しましたが、日本チームは相手がどこだろうと、負けそうにない流れを感じた人を多かったのではないでしょうか。
野球に限ったことではないかもしれませんが、チームスポーツは、流れがとても重要であり、それは、たったひとつのプレーから始まるってことを、具体例で解説しています。
NYヤンキースは、金に糸目をつけず、まるでテレビゲームのように、一流選手を買い集めてきますが、なかなか勝てないときもある。
逆に言えば、プロスポーツ選手って、メンタリティが重要で能力的には、それほど大きな差がないのかもしれません。
お金をかけた以上、勝たねばならないし、オーナーへの説明義務がある。
でも、選手たちのメンタリティにも気を配らなければ、結果が出せない。
では、中間管理職はどうすべきか。その方向を示してくれる良い本だと思います。
メジャーリーグをより身近に観戦するために
★★★☆☆
多くの方が感想で書かれている深い人生論的な読み方は私には出来ませんでしたが、独りの野球人の生き方及び監督としての選手への接し方、きらびやかなヤンキーススター選手の紹介として読むことができました。本当のプロは離れても深いところで繋がり、認め合うことができると言ったメッセージがちりばめられていると読むこともできます。
世界一過酷なチームを率いる男の見識
★★★★★
大リーグ屈指の監督と日本一のプレーヤーが同じチームで仕事をする。言葉も生きてきた環境も違う二人は、ベースボールというゲームを通じて何を考え何を感じるのか。この本は、頂点を極めた野球人の組織論・人生論というだけではなく、(松井)ヒデキを触媒にした日米文化論ですらある。
サッカーのスペインリーグでは、超一流選手をそろえたチームの監督が毎年のように変わっているという。さまざまな国からやってくる一流選手だけではなく、上司であるオーナーとの関係も含めて最も過酷な組織運営を任されるポスト。そのような組織は今後ますます増えていくのだろう。
「人種のるつぼ」といわれるアメリカにおいてすら、大リーグは年々国際化している。日本を始めアジアの国々からも、超一流のプレヤーがこのリーグを目指す。その中においても、ヤンキースというチームは別格だ。このチームを10年間率い、世界一に4度導いたジョー・トーリー。彼が選手・コーチに求めることは、「100%の力を出す」「時間を大切にする」。小学校の野球チームに言っているのではない。あのニューヨークヤンキースのプレーヤー達に言っているのだ。
父親の暴力・現役時代の挫折・ガンとの闘い。さまざまな苦難を乗り越えた男の寡黙な顔は、何故、超一流のプレヤー達が彼の言葉に聞き入るのかを納得させるのに充分である。この顔を作り上げた見識。彼の見識は、たとえ言葉や文化・年齢は違っていても、ヒデキのような一流の素材を見逃さない。そして、その見識の数々がこの本に散りばめられている。
豪華なつくりと広岡さんの丁寧さが心地よい
★★★★★
トーレ監督といえば、あのスター軍団NYヤンキースをまとめ、更には世界一大変なスタインブレナーというオーナーを満足させる、スポーツのコーチとしては最も大変な部類に入るポジションを全うしている人である。
メディアではぶっきらぼうで、強面のところもあるが、やはりこの本で思ったのは、その気配りやら心理学者とも取れるコミュニケーションの上手さ。コーチというポジションがゲームの外に重きを置かれてきていることを改めて痛感しました。
それでいて、この本にはなんと最初に松井選手が語るトーレ監督があったりと、これは優勝していたら、すごい話題になるような本作りになってます。
以前出した本は直訳の部分もあったんですが、今回はあの球団広報の広岡氏が書かれているということでも、すんなりと入ってきて読みやすいし、いろいろなエピソードがあって面白いですよ。