1曲として外れのない、紛れもない名曲ばかり。全ての曲のアレンジがまた非常に素晴らしい。映画を観た後なら尚更だが、曲・アーテｲストが大変素晴らしいので全くポールコーターを知らない人でも大満足。
近年稀に見るゴールドデｲスク。

　アメリカでは04年7月2日公開されていたアーウィン・ウィンクラー監督の作品"De-Lovely"こと「五線譜のラヴレター」のサントラです。映画は第57回カンヌ映画祭のクロージング作品にもなるなど注目を集めていたらしい作品で、内容は今世紀前半を代表する作曲家であるコール・ポーター（ジャズやミュージカルを好きな人には常識！）の生涯を描いた音楽映画です。
　このサントラは全曲コール・ポーター作品で、当時の雰囲気を感じさせるアレンジがなされており、統一感がありアルバムとして非常に聴きやすいです。主演のケビン・クライン、アシュレイ・ジャッドの歌が聴けるのも、ファンには嬉しいところだろうけど、映画にも出演したエルヴィス・コステロ、アラニス・モリセット、シェリル・クロウ、ロビー・ウィリアムス、ナタリー・コール、ダイアナ・クラールといった豪華なメンツの歌が聴けるのがマジで嬉しいです。

全編に流れる甘く切ないメロディに乗って進行するコール・ポーターとその妻リンダの愛の軌跡。映画自体も素晴らしいが、やはりそれを支えているのは音楽の存在。
コール・ポーター役のケヴィン・クライン、妻役のアシュレイ・ジャットの主演2人は吹き替えなしで自らの歌声でこなしているのには驚きです。
また、ナタリー・コールやエルヴィス・コステロ他、多くの有名アーティストが参加して、コール・ポーターの珠玉の名曲を現代に蘇えらせています。
久しぶりに音楽の力を感じさせられる１枚だと思います。