本作からハマり、こちらを購入。
…伊万里の馬鹿さ加減がギャグなのだろうが私的には余り好きにはなれなかった。
近くで事件があっても自分の恋優先かよ。この刊で一応色々仲良くなったキャラが死んでも、「美しく死んで悲劇のヒロイン気取りか(暈し)!」なんて意味不明な切れ方するし。
余り出番が無かった伊万里だったが、だからこそ出てくる度に苛々。
内容は相変わらずひねくれた結果。
純粋に推理モノを読みたい人向けではない。

『ヴァンパイア十字界』の方が圧倒的に上。

残念ながら、「未完のままだったから完結させた」という感じが否めません。
原作者が同じ城平京なのに、この差は何なのでしょう…。
ヴァンパイア十字界は本当に全く予想のつかない展開を見せてくれたのに。

『スパイラル』のプロローグ作品ですから
ファンの方には良かったかもしれませんが
大ゴマ多用のせいか、巻数がここまで長くなったのも?です。
もう少し展開にスピード感が欲しかった。
『スパイラル』本編を知らずに読んだ人には、
この作品から新規ファン獲得は難しかったのではないかと…。
本編終了からずいぶんと時間が空いてしまったのもありますし。

伊万里やシャーロットのキャラはとても良いのですが。

ミステリーとしての完成度についてはよくわからないので触れませんが、
概ね楽しく読ませて頂きました。
しかし、終わってみれば全て清隆の計算通りは少々引っかかりました。
作中人物はみんな一生懸命自分達で考えて自分達のできることを必死でしていたのに、何もかも仕組まれていたことでしたは流石にがっかりです。

スパイラルシリーズの序章として見れば良いのかもしれませんが、スパイラル・アライヴという一作品のラストにしてはすっきりするオチが無かったことが残念です。
折角トリックスタートして登場させた伊万里なのだから、彼女の行動だけは清隆の予想外とした方が良かったのではないでしょうか。
それでもストーリーに支障はありませんし。
何もかもが清隆の想像通りに進み、終わった。後日談もお見通し。な演出で伊万里のキャラの魅力が薄れてしまっています。

まあ一つの物語としては釈然としませんが、上でも言ったようにスパイラルシリーズの序章としては素敵な作品だと思います。

最後ちょっとドタバタで終わってしまった感があるのが残念。
例えばシャーロットが死んだ雪音を置いて屋敷から出てくる場面など、いろいろ描写のしがいがある所がかなりあると思うのだが、あまり触れられず。
あと、なんかキャラの顔が馬顔になってる笑のが残念です。
それでもひどすぎってことはないですし、ちゃんと終わってはいるので、なかなか良かったとは思いました。

城平京と水野英多の『スパイラル〜推理の絆〜』の前日譚。
その全５巻がついに完結です。

終わった、けど面白かった。
私は推理の絆の香介と亮子のふたりがとても好きだったので、そのふたりを主役に据えた今作アライブはとても良かった。今作は確かに謎も推理もインパクトも推理の絆には劣る。雨苗雪音の正体も前々からわかっちゃってたし（笑）。
だが、あとがきで作者がいっているようにラブコメ的要素を含んだことで、今までにないドタバタ的な面白さが本シリーズにはあった。とくに関口伊万里の恋する乙女でありながら、腹黒暴走キャラだった彼女にはいつも笑わされていた。香介と亮子のブレードチルドレンだからという理由で相容れない描写もとても良かった。

いまからでも遅くはない。
『スパイラル』に興味があるならこのアライブから読んでみて！
時系列はこっちが先なので問題ない。推理要素を外しても楽しめる逸品！