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みるなのくら (日本傑作絵本シリーズ)

価格: ¥1,365
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 福音館書店
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つぎのくらは何? ★★★★☆
「みるな」と言われたら「みたい」と思うのが人情。
12ある倉のなかで、 「12番目の倉だけは見てはいけません」 と言われたら?
広い屋敷に一人留守番を言いつかって暇をもてあましている若者。
のぞいてみると、それぞれの倉の番号に合った月の行事が行われている摩訶不思議な倉。

民話「見るなの座敷」を元とするお話です。

読み聞かせでは 次は7だから…たなばた?
などと子供たちも考えをめぐらせながら聞いていました。

民話「見るなの座敷」では、若者が屋敷の主の美しい娘と結婚したあと
倉の事件が起こり、娘がうぐいすになって去ってしまい
読後に若者の悲しさが読み手に伝わるのに対し、
この本では家に泊めてもらい、もてなしを受けた翌日にいきなり倉を見ることになるので
若者は非日常的な出来事にちょっとビックリしただけ。泊めてもらってもてなされた分、得?
のように受け取れてしまう事があるのが少々残念。

文字(説明)は極限まで少なく、赤羽末吉さんの見事な絵だけで内容が理解できる
本当の『絵本』です。
忘れられた日本の四季がこの絵本の中に! ★★★★★
こんな素晴らしい絵本なのに〜!また画像がない〜!何故だ、何故なんだ。表紙だって最高に綺麗なのに、本当に勿体無い!

林の中に迷い込んだ若者が、うぐいすの声に誘われて山奥の大きな屋敷に辿り着くと、そこには美しいあねさまが。立派なお座敷で、おいしいご馳走に、おねさまご本人のお酌の酒?そして翌朝「これから、さとへ、ちょっとようたしに、いくので」と出かける意味深長な不思議なあねさま。「さいごの十二のくらだけは、けっして見ないでくださいね。」と言い残されて、お留守番をする羽目に。でも、そう言われると余計に見たくなるのが人情の常。そっと扉を開けて、ひとつひとつの蔵を覗いてみると、開いた両ページ一杯に一月、二月、三月と季節の美しい絵と文章。素晴らしい色彩。素晴らしい季節感。

この本には忘れられた日本の四季そして伝統があります。是非海外にお出かけのご家族の皆様、この絵本をご一緒にお持ちになる事を御薦め致します。ガイジンさんに日本の季節のお祭りなどを説明するのにも好適。21世紀日本に生きるこども達に是非読んで、そして記憶しておいて欲しい一作。
うぐいすの悲恋のおはなし ★★★★★
 3歳の娘が選んだ本
 山でまよった若者が、山のなかの大きな屋敷に泊めてもらい、次の日そこの姉様に、留守番を頼まれます。

 蔵が12あるけれど、最後の12番目の蔵はあけていけません。と言われます。壱の蔵にはお正月、弐の蔵には節分と季節の行事を楽しむ風景がはいっています。絵の手前には、蔵の格子戸が黒く描かれているので、絵本を見ている私達も、蔵を覗いている気分です。

 今はちょうど3月なので、参の蔵のお雛様をかざっている場面を娘がよろこびます。「灯りをつけましょ…」とページを開くと歌いだします。
 大人の私は、うぐいすが悲しげに鳴いて巣をとびさっていくのが、なんともものがなしいのですが、子どもはそうでもないようです。

扉の向こうには四季折々の風景が・・・。 ★★★★★
赤羽末吉氏の描く世界はとても美しい。こういう絵を子供に出来るだけ見せてあげたいと、つくづく思う。「あけてはいけませんよ」と禁じられたくらの扉を開けると、それぞれが四季の風景があった。。。それは、改めて、日本人の忘れかけている、日本の風土らしさを再認識させてくれる。日本ならではのお話なのだ。そして、お話もさることながら、扉の向こうの風景に、見とれてしまうのは、読み手としての「親」なのであろうか。とても日本的な姿をそこに見出す。