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木星大赤斑の謎とベツレヘムの星 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)

価格: ¥998
カテゴリ: 新書
ブランド: 学習研究社
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世界観作家へのシフト作 ★★★★☆
飛鳥昭雄のNPAシリーズ(というか他社のを含めても、なのだが)の既刊は、常にいくつかの、そして一見相互に関連性のない柱に沿って出版されていた。
たとえば、プラズマ兵器について。たとえば、カバラ(カッバーラと表記したほうがよいだろうか)について。たとえば、プリュームテクトニクスについて。
それぞれのテーマごとに、数冊の紙幅を用いて、以前の章や以前の本で立てた仮説を足場にしたかのように、上へ上へと論を組み立てる様子はパワフルかつダイナミックかつサスペンスフルであり、論理の軽業であるといえよう。

それら、高く高く伸ばされた柱について、それぞれどのように収拾をつけるのだろうか、と興味深く見ていたのだが、著者は予想もつかない手法に出た。一本では立ち続けることがおぼつかなくなるほど伸びた柱を、その上部で融合させ始めたのである。

本書では、その手始めとして、「激変惑星論」の柱と「初期キリスト者」の柱の溶接が行われた。おそらく今後数冊をかけて、この融合も強化されていくだろう。

最終的には、飛鳥は自ら立てた全ての柱を統合し、一つの大きな柱に仕上げることだろう。すべての作業が終わったときに、NPAシリーズは単発の作品ではなく、一つの大きな世界観を著述した作品となる。

その端緒となる一冊。より楽しむには過去のNPAシリーズを発行順に呼んでおくことが必要か。