遠い女-ラテンアメリカ短編集
★★★★☆
知り合いから勧められ、「幻想」小説を読む前に構えましたが実際読んでみるとなんてことはない普段読む小説と変わりがありませんでした。ただそこには登場人物にとっての「現実」があるだけでした。読み始めると構えていただけだと分かり、壁が崩れてしまうと読み易さ、歯切れの良い文章、作者の完璧なもう一つの世界観に圧倒され、即座に引き込まれあっという間に読み終えてしまいました。砂漠で足を取られて流砂に飲み込まれるように・・・。辞書を気にすることも殆どありませんでした。評価はまだ読み足りないという不満から星を四つにしました。純文学ばかり読むわたしにとってこのような本を読むことも必要だと感じました。