「子どもの〜」と題されているが、曲のセンスはむしろ大人向け。
臨時記号の多い調性で、ゆったりと和声の変化を味わうような曲。印象派っぽいとも言えそう。
作品自体は良質だが、子供が弾くにふさわしいかどうかは判断が難しい。弾き手を選ぶとも言えそう。

「子供のピアノ小曲集」となっていますが、曲の質が高く
大人が弾いてもいい曲ばかりです。ブルグミュラーあたりを練習している
お子様、大人の方は、代わりにこの曲集を弾かれてもよいのでは
ないでしょうか。上級者の方でも満足できる作品も多数です。
子供のときに弾いた曲は子供っぽくて「過去の曲」となってしまいがち
ですが、この曲集は年をとってからも付き合えそうです。
三善晃氏が、自身の演奏によるCDを発売しているので
そちらも合わせて購入されることをお勧めします。
作曲家自身の演奏というのも、普通なかなか聴けないですので。
多くの方がこの楽譜と出会って、ますますピアノが楽しくなりますように♪