すばらしい写真と陳腐な文章
★★★☆☆
森山大道の写真は好きで、よく見る。この文庫も写真は大変すばらしい。しかし、超硬調で黒々とした森山大道の写真はフィルムの粒子が見えるくらいの大きさで見ることによって本当に楽しめるようにも思う。また、文章が途中で挟まっているのは写真を純粋に楽しむのには向いてないといえる。
そういった点から考えて、本書の中心は写真よりも文章のほうにあるように思える。だが、文章は陳腐で安っぽいものにしか思えなかった。たとえば、最初の部分では、パリについてのエッセイであるが、書いてあることは、「少年・青年時代には映画などでパリあこがれていたが、やがてアッジェの写真をみてリアルなパリを知って考えが変わった。その後パリに行ってギャラリーを借りようと思ったがなかなかうまくいかなかった。」ということだけである。無論なんてことのないことを長々と書いてもすばらしい文章というのはいくらでもある。しかし、森山の文章は過剰に飾り立てた下手な文章にしか思えなかった。
日本現代写真裏面史?
★★★★★
東松照明、中平卓馬、深瀬昌久、荒木経惟ら現代日本の写真界をかたちづくった巨人たちとの交流を、おおむね1970年を軸にありありと描く。ことに今や記憶を失った中平卓馬の若き日の肉声をふんだんに聞けるのがうれしい。伝説の同人誌「プロヴォーク」立ち上げの経緯も中平との交友関係に沿って語られ、貴重なドキュメントとなっている。
前作よりも面白いかもね!!
★★★★☆
前作より面白い!!
でも森山ファンじゃないとキツイかなあ
終章
★★★★★
内容的には犬の記憶と重複する部分があるが、
この本の方が文章は読みやすい。
森山本人の写真に対する姿勢や、
この本に出てくる様々な写真家たちの写真に対する姿勢が、
感じ取れる気がする。