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Wittgenstein in 90 Minutes (Philosophers in 90 Minutes)

価格: ¥1,267
カテゴリ: CD
ブランド: Blackstone Audiobooks
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「心理学的物語」の面白さと限界 ★★☆☆☆

 著名な哲学者の生涯と思想を紹介する同シリーズの4冊目。

 このシリーズの本を読むのはこれで5冊目。ようやく、このシリーズに読み物としての抜群の面白さをもたらしているものが何であるのか、おぼろげに見えてきた。

 著者はときどきある特別の意味において「心理学」という言葉を使う。大抵の場合それは「フロイト流の精神分析的解釈」のことだ。例えば、幼い頃に母親を亡くし乳母に育てられたとか、厳格な家父長的な父親が家庭を支配していたとか、そういった人生の初期における経験がその後の人生に決定的な影響を及ぼした、とする「心理学者」による精神分析的解釈について一言触れるようなときだ。

 著者はこのような「心理学」に対して冷笑的な態度をとっているように見える。ところが、「哲学者の生涯からその思想の特色を理解する」という本シリーズの趣旨そのものが、著者自身の記述にもそのような「心理学」的な色彩を与えているように思う。本シリーズの面白さは、皮肉にも、そのような「心理学的物語」を付け加えることによって生まれている側面がある。

 これは本シリーズのもつ1つの限界ではないか、とも思う。「哲学者の生涯からその思想を理解する」とき、「心理学」的な物語の紡ぎ方以外にも、社会学的・文化史的・歴史学的といった様々な書き方が可能だろうと思うのだ。私がこのシリーズを個々の本としてはそれほど評価していなくても「通して読むと面白い」と感じているのは、ヨーロッパの社会・文化・歴史の流れ、というものが何となく見えてくるように思うからだ。おそらく伝記的な情報が最も得られにくいプラトンについて書かれた第1作が私にとって1番面白かったのは、「心理学」的に書きようがなかったせいではないかと思う。
「入門書」入門としては最適なのでは? ★★★★☆
非常に完結に、天才の生涯と思想が説明されている。彼の天才ぶりや、ラッセルとの交流、ナチス治世下でありながら、特権的なユダヤ人として扱われることにたいする姉のいらだちなど、小さなエピソードも面白い。「入門書」としては内容が薄いかもしれないが、「入門書」入門という感じで読めば、非常に楽しく一人の思想家の大まかな人生を読み取ることができる。
僕はこういう本もよいものだと思います。
孤高の天才哲学者はACだった! ★★★★☆
読んでびっくり、あの悪名高いドイツの指導者と同じ学校に在籍したり、兄弟が有名な作曲家に曲を作ってもらったり、実家がオーストリアでは名門の富豪であったりと、孤高の哲学者の人格形成に影響を与えた興味深いエピソードがぎっしりです。特に、厳格な父親からの今では虐待に値する教育の結果、後々に良い面も悪い面も出てしまったようです。おそらく彼はAC(アダルトチルドレン)だったのではないでしょうか?私もAC的性格異常で悩んでいるので、頭の構造の違いは天才には及ばないものの、行動の動機が理解できて、20世紀哲学の金字塔と言えるヴィトゲンシュタインがとても身近に感じられました。
ヴィトゲンシュタイン ★★★★☆
90分でわかるシリーズは、難解なå"²å­¦ã‚'簡単な表現で述べられているので、非常に分かりやすい。有名なå"²å­¦è€...の書は、原本が難ã-いのか、翻訳の際に意å'³ãŒè¤‡é›'åŒ-するのか、難解書となっているã"とが多いが、ã"のシリーズは小説でも読むようなæ°-分でå"²å­¦ã‚'学ぶã"とが出来る。本書からå¾-たãƒ'ィトゲンシュタインの思想についてまとめると以下のようになる。

ãƒ'ィトゲンシュタインはå"越ã-たè«-理学è€...であり、å"²å­¦ã®å•é¡Œã‚'解決ã-ようとã-て、å...¨ã¦ã‚'è«-理学に還å...ƒã-た。è«-理学からはみ出るものは、知識の名に値ã-ないとã-て、捨てたのという。形而上学、美学、倫理学ã‚'捨て去り、å"²å­¦ãã®ã‚‚のまでもè'¬ã‚ŠåŽ»ã‚ã†ã¨è©¦ã¿ãŸã€‚つまり、彼は人é-"の知識の及ぶ範囲はè«-理に限られると確信ã-ていたのです。

å"²å­¦ã«èˆˆå'³ã®ãªã„ä!!ººé-"にとっては、ã"の90分でわかるシリーズは、相変わらず意å'³ä¸æ˜Žã®æ›¸ç‰©ã§ã‚ろうが、å"²å­¦ã«èˆˆå'³ãŒã‚ã‚‹æ-¹ã®å...¥é-€æ›¸ã¨ã-ては格好の書である。

90分でわかるかも… ★★★☆☆
「90分でわかる」というタイトルは、本当でもあり偽りでもある。
哲学者について何かを書くとき、思想の側面と人物の側面の2つの
どちらかについて書くか、もしくはその両者の関係性を指摘するように
書くと思う。この3つ書き方のうち、本書は主に人物の側面に強く光を
当てている。よって思想自体にはそれほど深く切り込んでいないが、
どういう人物かを大雑把に知るには「90分でわかる」。あくまで、
人物を描くために思想を引用する、というスタイルを取っている。

このスタイルで内容が面白いか面白くないかの鍵を握るのは、人物
だと思う。その人物がどれだけドラマチックな生涯を送ったか
どうかで、内容の面白さは極端にぶれる。というのは、以前、
同シリーズの「90分でわかるロック」を読んだからだが、それを
読む限り、ロックはその知名度と影響力のわりには比較的エピソードに
乏しいようで、読んだからと言ってそんなに得する本だとは思わな
かった。その点、本書は面白い。なぜなら、ヴィトゲンシュタインの
生涯は奇抜なエピソードにあふれているからだ。

よって、数ある本の中の1冊としては星3つだが、同じシリーズの中
ではそれ以上の面白さがあるのではないだろうか。