システム管理者のための本です
★★★☆☆
筆者は10年以上の間、「DRI通信」というメールマガジンを無料で毎月発行されています。データモデリングに興味がある方なら、読まれている方も多いでしょう。その創刊号から120号までの中から厳選し、分類わけしたものです。私のように最近からの読者にはありがたい企画です。
内容は一貫して、情報システムのあり方について問題提起されています。THモデルの創始者として少し我田引水が強すぎますが、納得出来る内容ばかりでなくとも問題意識は共有出来ますし、考えるきっかけになります。
圧巻は「Part5 情報システムマネジメント」でしょう。筆者のプラント建設で学んだプロジェクト管理手法を情報システムに適用するためのアイデアが豊富に記述されています。SI企業には耳の痛いことも書かれていますが、完全否定は出来ないはずです。
この本は、学ぶためのものでなく、私たちが情報システムについて知らない事を教えてくれるものです。そういう意味で、初学者でなく管理者のための本です。データモデルを知らなくとも大丈夫ですが今の情報システムに問題意識がないと面白さは半減します。
寄せ集め感
★★☆☆☆
本書は、寄せ集め感のある内容である。
処方箋というからには、薬のように、
モデリングにおける、AならばBを考えてみようという書き方ではなく、
ただ単に雑誌にのった文章を寄せ集めて並べているだけである。
文章の中身自体は、著者のファンならば面白いかも知れないが、
ファンではなく単純にモデリングがうまくなりたいなどと思っている人が読むべき内容ではない。
誰を対象に書いているのか、不明確である。
100の処方箋と言うタイトルは、少し偽りである。
実際に文章は70項目あり、残りの30は用語集として、インターネットを調べれば
わかることが載っている。無理矢理100にした感がある。
結論を言うと、、、そうですね、一度書店で内容を確認してから購入したほうが
良いです。