ベタな展開ではあるが
★★★★☆
素敵なおじさま、元気だけが取り柄の若者、そして今の自分に飽き足りないデパートの売り子。。。
の、どの人もビジュアル的に美しくない!
いやぁ、これはおもしろい。
日本の、特に、テレビの場合、そんなみんなかっこよくないでしょ、と言うキャスティングをすることを考えると、まさに、これはリアルだなぁ。
いかにも、心の病に苦しみながら、自分の密かな芸術性を守り育てたい、でも現実は暇なデパートの売り子、って顔だし。見事にもてない君の、プーの、貧乏で不潔な若者だし。素敵なお金持ちのおぢさま、というより、要するに金の使い方を知らないコメディアンでしかない、顔だし。
だから、ま、リアルなんだろうなぁ。
それにしても、「恋の商品価値」とは、むちゃくちゃな邦題だね。
どんな人も、その人の人生のたった一人の主役であることは事実。
それを忘れがちだよね。
本作品は、何気ない、誰にもどこにでもある日常に、「自分が主役」となる潜在的な何かがいつもあること。それを、あり得ないような出来事が引き出す事を示したものだと思う。
逆に言えば、そんなあり得ないような出来事がなくっても、いつも自分が主役である人生は、前からそこにあったんだよって、気づかせてくれる。
ま、若者の恋愛は、これくらいドジで、美しくない方がリアルでいいな。
Steve Martinのワンマン映画だが、演出がアナンド・タッカーだから結構Seriousな物語です
★★★★☆
本人が原作を書いたとはいえ、『こんなRomanticな作品に主演しちゃ駄目でしょ、マーティンさん。』と思わず突っ込みたくなるほど、Miss Castですね。
Storyの内容はReview Titleに書いたようにLove Comedyの範疇よりも、結構SeriousなDramaです。
だから私にとって心に残る作品となりました。
顔の造りがちょっとゴツクなって「ロミオ&ジュリエット」の頃の初々しさがなくなっちゃったクレア・デインズが都会での生活に虚しさを感じ始めた矢先に
いきなり全く何もかもTypeの違う二人の男性と知り合うSituationは正に映画の世界ですが、
クレアが異性から見ても至極普通の女性を演じており、非常に好感が持てるので、引き込まれちゃいます。
何故、マーティン演ずる金持ちの中年男がクレアに惹かれたのか、説明不足ではありますが、そんな野暮な事はこの際、置いときましょう。
最後に一言。
予想通りのEndingでしたが、マーティンが言った『仕方がないさ、これが人生なんだ』という最後の台詞がメチャクチャ印象に残りました。
人生って、いつもいつもHappyっていうわけじゃないが、
全てを受け入れて生きていかなきゃいけないんだとつくづく思い知らされました。