本書の中に出てくる最先端治療技術導入反対論は玉石混交であるが、反対論を俯瞰する意味や、考えるべき論点を知る意味では、賛成論者の側にむしろ読む価値があると思う。
最先端治療技術の導入に反対する側の意見を研究するために、図書館で見た本書を購入したが、タイトルの付け方は如何なものか。編集側がヒステリックになると、本の販売数は上がるかもしれないが、読者が偏ってしまい、今回の場合には、反対論者が自己満足するための結果以上の価値がなくなってしまうのではないだろうか。
最先端医療技術導入を促進したい側の人に是非本書を読んでいただき、不安視する人々に、社会システムの整備により取り上げられた問題の発生を防止できることの合理的説明をされることを期待する。