テーマは家族の食事風景や、クラスメートとのおしゃべりなど日常生活に基づいたありふれたできごとばかりなのだが、そのとらえかたが絶妙で、読んでいて思わず「そういうことあるある」と笑いが込み上げてきてしまう。主人公「みかん」よりも、話の中心になっているのはむしろお母さん。よくしゃべりよく笑うその押しの強いキャラクターは、近所に必ず1人はいる元気な「おばさん」を思い出させる。
7巻には、1998年7月~99年3月までの連載がまとめられているほか、おまけとして巻末に「ユズがうまれたころ」のショートストーリーが加えられている。7巻ではみかんのおばあちゃんが初登場。お母さん以上にマイペースなおばあちゃんにやりこめられてしまう、今までにないエピソードが新鮮だ。(清水 晶)