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酒気帯び車椅子 (集英社文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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らも最期の復讐が始まる ★★★★★
この本は当時つきあっていた彼女から誕生日プレゼントに頂いた。しかし直後コソコソ浮気され裏切られ病いに苦しむ俺を捨て消えてしまったので(人として心が痛まないのか俺には理解不能だ。それで幸せになれると思ってるなら人間性を疑う)長い間、本棚に閉まっておいたが、急に読みたくなって一気に読んだ。震えが止まらなかった。すえ恐ろしい内容だった。らもさんだから、その中にもユーモアは忘れてはいないが。確かに今までの、らもさんなら書く事のないような内容だった。小説なので内容については詳しくは述べないが、今となっては、らもさんが最後に何を伝えたかったのか今の俺にはよく分かる。


この作品が発表される、ちょっと前に友人が交通事故で下半身不随になり車椅子生活を今でも送っているので、少しは気持ちは分かっているつもりだ。俺も、そこまでとは言わないまでも、治療法さえない病気と長い間、闘っている。そして、その友人は強がりではなく、ほとんどといってよいほど弱音を吐かない強い人間だ。それでも人間だ。マンションに住んでいるが、たばこを買いに一人で外へ出る事も、ままならない。暇つぶしにパチンコにも行けない。ヘルパーさんに日常生活を助けてもらってるとはいえ、不自由さに変わりはない。そして、それ以上の屈辱を味わった小説の主人公は飲み友達と共に車椅子を改造し組事務所に復讐を仕掛けに行く。おもしろいではないか。読み終えた後も、しばらく俺は震えが止まらなかった。
そんなに悪くないよ ★★★★☆
皆さんの辛目の評価がハードルを下げたのかもしれませんが、なかなか面白かったですよ。らもさんの作品の中では異彩を放っています。
惜しむらくは、ヤクザによる強姦・殺人の描写がえぐいほど克明なのに対して、それに対する主人公の内面や復讐のそれが淡白な点です。ヤクザのえげつなさとそれに対する復讐の2点がこの小説のポイントだけに、もっと後者には見せ場があったのではと・・・。
奥様の解説もらもさんの素顔が垣間見れてとても興味深かったです。
もう、中島らもの新作が読めないのは改めてとても残念です。
出来はよくない ★★☆☆☆
一応ファンなので最後まで読めましたが、ファン贔屓の心情を入れても、ギリギリ「なし」だといわざるを得ないです。その内容の持つ力で、読んだ自分が高まった、清められた、という気持ち、心境にさせてくれる作品が、小説や、他のジャンルでもありますが、この作品はその逆です。読んだ自分が、読書体験は三流エロ本と三流ヤクザ本と三流少女マンガ以外無縁、という人間に貶められてしまう。登場人物の会話は、ほとんどがこっ恥ずかしく、悪い冗談としか思えない。主人公の内面描写のでたらめさは、彼を島耕作以上にありえない人間にしてるぞ。話題になってる(?)残酷描写は、話し言葉、かぎカッコ文の多用で、むしろ(作者が)本当の残酷さ、つらさから逃げている印象を自分は持った。その分だけ、読者の自分は大して読んでもショックは受けなかった。展開とか構成とか店舗とか全体的にいろいろ稚拙だ。伏線が気持ちよく回収されていくというのも無い。「らも教をつくる」みたいな冗談が、自著の帯か何かに書かれていましたが、つまりこれもそういう「モード」で書かれたのでしょうね。「読者」がいない「作者」など認められません。でもファンなので星一個増やしました。
らもさんの実力にしては、イマイチ ★★☆☆☆
 中島らもさんの遺作といっていい作品。
 ヤクザに家族を奪われ、足を失った主人公が、改造した車椅子に乗って復讐に燃える話。
 解説によれば、らもさんは一時もうエンタメ系の作品はかかないといっていた時期があったが、この作品の構想が思いついたがためにそれを撤回したといういわくつきの作品。なんですが、正直、ちょっとパワー不足が否めません。
 エロス&バイオレンス、というふれこみですが、そんなにエロスでもバイオレンスでもありません。というか、ひょっとしたらもっと濃い作品や人死にが多数出る作品を読みすぎているので、そのあたりの感覚が麻痺しちゃってるのかも知れませんが、同じらもさんの作品でも「今夜すべてのバーで」みたな純文学っぽいのをのぞいた「ガダラの豚」みたいなエンタメと比べてもパワーが足りていないかなと。残虐なシーン一つとっても主人公の前で奥さんが陵辱されて殺されるシーンなんかが出てくるんですが、それも物語的に必然ですからという感じがしてあまりに淡白で(行為そのものはえげつないんですけれど)こう苦悩が伝わってきづらいです。同様に、主人公が復讐の鬼と化して車椅子に乗って戦う最後のシーンなんかも、人死にが大量に出るわりには消化試合みたいな感じで今ひとつこう盛り上がりが足りないというふうな感じがします。
 小説を読むってのは、あらすじをなぞることじゃなくて、構成の妙だったり、アイデアだったり、言葉の選び方だったり、そういうのすべてのさらにその上にキャラクターによかれあしかれ感情を揺さぶられる行為だと思う自分としては、ちょっと残念な仕上がりでした。なまじ、キレのいい時の中島らもさんの作品を知っているからかも知れませんが、今回は評価低めです。
 ファンだけにちょっと辛口評価です。
らも作品では最低かも ★★☆☆☆
書き味はたしかにらもっぽいんだけど、読んでいて引き込まれない。
目の前で奥さんを殺され、娘を誘拐されたにしてはあまりにも淡白な印象の主人公。
本筋とは関係のない部分も多すぎる。うどん打つシーンなんかいらないし。
なんか、アメリカのやたらマシンガン乱射するだけの映画みたいな感じ。
期待はずれとしか言えないです。