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人生が変わる哲学の教室

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 中経出版
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哲学入門として非常にわかりやすい ★★★★☆
歴史上の著名な哲学者が現代によみがえって、
毎回いろいろなテーマで、現代の私たちに対してその哲学者だったら何と説明しそうか、
思想の概略がわかるように授業するという本である。

哲学はとかく問題設定が難しいところがあるが、
現代の高校生などに授業するという設定により、私たちが日々直面する問題に対して、
どう考えることができるのか、哲学をどう用いることができるのか、
わかりやすく学ぶことができる。
哲学の入門書という位置付けとしては、非常に良いだろう。

ただ、講義内容に対して、映画好きな人がやたらと映画を引用するという設定がある。
作者としては映画の題材を取り上げることにより、
ポイントを整理するという狙いがあるのかもしれないが、
私個人としては効果的と思えず、むしろ作者の映画ウンチク披露にしか受け止められなかった。
読み物としてテンポを壊しているような気がしたので、その分評価を落とさせていただいた。
入門書にとどまらない入門書 ★★★★★
この本は著名な哲学者が現代の教室に来て、さまざまな悩みを抱える受講生との対話を通しながら、
その思想内容を分かりやすくヴィヴィッドに伝えてくれています。
よく図書館の書架に並んでいる全集でよく見る名前がたくさんあり、一見近寄りがたい印象を受けるかもしれません。
しかし、彼らの哲学がいかに現代の悩み(夢を持てないこと、社会とのかかわり、etc)とつながっているか、
先生+生徒というスキームを使って文字通りドラマチックに見せてくれます。

古代ギリシアから20世紀にいたるまで10名以上に上る哲学者たちをまとめているので、ヨーロッパ哲学史の
エンサイクロペディア、アラカルトといっても過言ではないでしょう。
また導入書はその性質上「広く浅い」内容になりがちです。対象が多岐にわたる「広さ」はいうまでもないのですが、
単なる業績の羅列とさほど変わらない無味乾燥な事典ではないことを特筆しておきたいと思います。 
食べたかどうか分からないようなアラカルトの一品とはちょっと違って、一つ一つのエピソード読後の満腹感をしっかり味わえます。
それというのも諸先生の語り口と不器用だが一生懸命な生徒たちの対話自体が、「考えること」の実践の記録となっていて、
ちょうど肉厚のステーキのように身が詰まっているからだと思います。ずっと読書中、生徒の一人になったつもりで臨場感を感じました。

読み終わったら、個々の哲学者の著作に手を伸ばすもよし。またもう一度読み返すもよし。そしてなにか詰まったときにまた原点として読み返すのにも
最適の入門書だと思います。