長年、人間界では身体が置き去りにされ、こころ(つまり精神世界)に価値が置かれていた。だけどこころと同じように身体も、いや、身体こそ、私達にとって重要なんだ、と改めて納得させられた。このことは、著者の次の言葉に端的に表れているような気がする。
「人は思うように自分の身体を動かす。だが、身体もまた別なかたちで頭脳を動かしているのである」
この考えから端を発した全思考がこの本であると思う。
近頃上手く自分をキャッチできない、自分自身がしっくりこない、などと悩んでいる方には、新たな視点から自分自身のことを捉え直すきっかけになると思います。読み応えあります。