三作目で見直した
★★★★★
二作目「夜の腕」の記憶がイマイチ薄いので、今作が力作揃いで興奮して読みました。表題作は、敵討ちがメインとなっており、60人対4人のまさしく決闘が、祇園社に接した真葛ヶ原で行われたゆえに成功する顛末が描かれています。京を舞台にしていることで、常に歴史の裏打ちがあるのがうなるところですね。「梟の夜」は、頼助の見知る雑色、安蔵の死と祇園祭がからまる作品。江戸時代の四座雑色についてふれられています。差別される側でありながら、帝の守護にもつく特権階級でもあった・・歴史の勉強になりました。