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老子・荘子 (講談社学術文庫)

価格: ¥1,418
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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最適な入門書 ★★★★★
中国人の文化に深く息づいている老荘思想。
その教えはシンプルでありながら、それゆえ逆に深遠で測り難いものがあります。
彼らの説く「道」は、言語だけでは決して理解できるものではありません。
しかし、本書の表現を借りるなら、道に近づくためには
”真理を覆い隠す落ち葉”を払いのけなければならず、
それにはやはり言葉の力を借りねばなりません。
本書は正にそんな「落ち葉を払いのける」最初のきっかけになってくる一冊かと思います。
平易な言葉遣いながら、優しく外堀を埋めるかのように、老荘思想の深奥を感じる手助けとなってくれます。

まず章立てが非常にわかりやすい。
老荘思想の概要を大まかに説明した後、彼らの書から重要な部分を抜粋して注を加え、
さらにその後、時代を追って老荘思想がどのように中国文化に影響を与えてきたかを説明してゆきます。
道教や仏教との結びつきにまで触れてゆく点、我々日本人にも大きな示唆を与えてくれます。

思想というものは単純にその原書に触れれば良いというものではなく、
その思想が今に連綿と息づいてきた経過を知って初めて立体的になるものかと思います。
その意味、本書の姿勢は入門書として非常に高く評価できるのではないでしょうか。
安心してお勧めできる良書です。老荘思想に興味をもたれた方の最初の一冊として、是非。
老荘思想の入門書 ★★★★★
老荘思想はとても奥深く、とくに「老子」は適切な案内なしには、何を言っているのかさえ、つかみにくい文献です。
本書は、そんな老荘思想の背景や思想の概略を解説した上で、「老子」「荘子」の訳文と解説を丁寧にしています。
翻訳は部分訳ですが、初めて、老荘思想に触れるには、こういった編集はむしろとても有効なものでしょう。
老荘思想の歴史やその後の思想界に与えた影響まで網羅されていますので、老荘思想の格好な入門書となっています。
正確な理解のために。すべての現代人のために。 ★★★★★
この本で、荘子のいう「万物斉同」が、運命肯定的で人格神を持たない中国民族の人生観のベースとなっていることを知りました。老子の「無為自然」「和光同塵」といった考え方に共鳴する人は多いのではと思います。「無」としての道、無からの万物の生成論は、思想というよりは形而上学(哲学)の世界、量子物理学を想起させる部分さえあります。

思想の概要、周辺の時代背景、伝記(老子は存在そのものが不確かだが)を説明したうえで、上記のようなテクニカルタームの解釈に入るので解りやすい。道教イコール老子・荘子の思想ではなく、神仙思想や享楽主義は後に付加されたなど、正確な理解の助けとなるのもこの本の大きな特長。後世への影響も詳しい。禅宗は老荘的だけど、相違点もあると。文学や書画も、儒教より老荘思想によって育てられたのか。

老荘の哲学は、理想を超えた大きな何かという感じです(荘子は理想への努力さえ否定しているから)。そうしたものがぼんやりとでも見えれば、人生違ってくるのかな…と。
「神を失った現代人にとっては、神の無い宗教を待望するしかない。それに応えるものの一つとして、老荘の哲学がある」という著者の結語にうなずかされます。

老荘思想への最良の入門書 ★★★★★
 この本は、人類の知的遺産に収められていたものを文庫化したものである。それ故に、解説と本文という構成になっている。それをもう少し細かく言うならば、思想、人物、書、本文、その後の展開と言った構成になっている。
 初めの思想では、いくつかの概念にその思想を分けてそれについて解説を加えている。それ故に様々な思想が含まれている本文を読む際によい指針を与えてくれる。そして、最後のその後の展開の部分では、160ページほど使って、老荘思想の影響について、全体的に書かれている。ここで書かれている浄土教と老荘思想の関係はとても興味深かった。
 本文については、原文・書き下し文はないが、有名どころは訳出されているのでとても便利である。
 老荘思想に興味のある人は、一度読んでみると良いと思う。