哲学と科学が一体だった時代の本
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洋の東西を問わず。古代では人々は森羅万象の中にこそ、人は運命も人生も解き明かす鍵があると考えた。
何故なら、人も自然も一体のものであり、そうである以上は自然界での事象と同じ事が、人の肉体のみならず運命や人生そして生きる道があると考えたあらだ。
だから哲学とは、自然現象の観測と解明から始まっている。
そして哲学と科学は元々は一体のものであり、もっと言えば哲学から科学が分かれて成立していったのです。
易経は、中国の書の中でもっとも尊いとされる。四書六経の中でも、首位に位置づけられる。文字通り中国の書の中でもっとも至高に位置づけられている書であり
古代中国の自然哲学の根源がそこに記されています。
だからこそ、哲学に限らず宗教や占いや医術や武道まで、古代中国の思想から科学技術までの全てがこの易経に繋がっています。
本書、中国の思想「易経」では、易経の全てが書かれているわけではなく、十三経注疏「周易正義」を中心に記されています。
現代語訳を最初に書き、原文の白文と口語訳が続いて書かれています。
占いとは神託ではなく、自然界の事象を読み解く事で、人の未来を知る事が出来るとされる科学であった時代の思想や世界観がこの本で感じ取ってください。
易経の学び
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易占いを学ぶには、なくてはならない1冊の本であると思います。初歩の方、勉強途中の方には、常に持ち歩ける、そして、占筮には、なくてはならない1冊です。
そのまま読んでもわりと面白い
★★★☆☆
占いには興味がないので、実践的な占いの本としての価値はわからないが、徳間の「中国の思想シリーズ」を読んでいる人、特に「左伝」の読者であれば、読み物として普通に読んでも面白いかもしれない。短い言葉の中に「人生のどこかの局面でふと思いだしたら役に立つかもしれない」的な教訓がある。
また、本文ではないのだが、同梱されているチラシのようなものに「やさしい占い方」が書いてあり、専門の道具を持っていなくても、トランプやサイコロなどで試してみることができるようになっている。
とはいえ、同シリーズの他の本、韓非子や荘子のようなものを期待していると全く趣が違うので肩すかしを食らうかもしれない。
筮竹の卦
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8年程前、占術で易(筮竹)を勉強する時に師匠に進められた易経の本でした。
かなり古くなったので改めて購入しなおしましたが、以前のよりも見やすくなっています(内容は同じようです)。
卦(占いの結果)を読むのに簡潔な内容なので実践向きだと思います。
初心者にはもう少しやさしい本の方が向いていると思いますが、これから長く続ける方、占術の本職を目指す方にはこの本をオススメします。
周易の割りに説教臭さが少ない好著
★★★★★
易経の原文に忠実な現代語訳なのはいうまでもないが、天山遯が豚に関係があるとか、雷地豫の予にはあらかじめ以外にも楽しむなんかの意味があるんだよ、などの情報が得られる好著。加藤大岳が代講を頼んだ人と連絡を取ろうとして、雷地豫の初爻「鳴予凶」を得て安心したという有名な占例があるが、この予が楽しむの意味だったことを大岳が知っていたからなのは有名な話。
読みやすいです
★★★★☆
読みやすいですが、物足りなさも感じました。