SEの重要な仕事のひとつに、顧客へのプレゼンや技術的な資料をはじめとする広範な分野の図表の作成作業がある。いずれも各々のシチュエーションにふさわしい表現方法やまとめ方を採用しなければならないし、資料作成自体にできる限りコストをかけないようにする必要がある。
本書は効率のよい、わかりやすい図解の仕方を解説したものだ。図を用いて相手に効率よく情報を伝達する、自分の考えや思考を図として整理していく手法が述べられており、図解を行なううえでの基本的な考え方や主要な図解のパターン、「関係」を表す概念、制御プロセスを記述する方法、最後に、現場での問題解決の手段としていくつかの実践的な話題を扱っている。
図解の技術について体系的に解説しているので、根本的な知識から習得できるのが特徴である。資料を作成するときに思うように考えを整理できない、効果的に情報を見せることができないといった、図表作成のテクニック以前の悩みに対して答えを与えてくれるだろう。また、UMLやXML、フローチャートなど、SEが使う機会の多い図表現についても利用の仕方に関する多くの情報が記載されているおり、現場での活動に生かせる点も優れている。
「SEのための」とタイトルがついているものの、資料作成という仕事は大概の職種に必要なものだ。その意味でも、資料作成にあまり自信がない方や図解の方法についてきちんとした講習を受けたことがない、勉強をしたことがないという方は本書を利用してみてはいかがだろうか。(齋藤牧人)
図解を習得する上でのKeystone(重要拠点)を押さえた本
★★★★★
読む前は、図解のテクニックをいくつも紹介していくハデな内容を想像していたが、良い意味で覆された。
著者は、この本の一部で、物事を習得していく際には核となるKeystone(戦略的重要拠点)を押さえることが重要と述べている。KeystoneはHowto-Tipsのようなものとは異なり具体的にすぐに目に見えるものではないが、それを押さえることでその先のスキルの習得が容易になり、より深い構造的な知識が得られるということである。
この点は、私自身も最近実感する部分である。プログラミングや技術知識の習得(またはその他知識全般)においては、どうしても見た目で成果の上がりやすいような具体的な方法(つまりHowto-Tips)を先に覚えようとしてしまう。しかし、そのようにKeystoneを回避して具体的な方法ばかりを覚えようとしてしまうと、応用力のない知識になってしまう。
この本自体が、そのKeystoneを意識した内容になっていて、実際の具体的な図解のテクニックを羅列するのではなく、なぜその図解を必要とするか、どのようなシチュエーションでそれを使うべきかを深く考察するように進んでいく。著者の考え、方向性がその本の中でも実践されているところが面白い。
いいことを言ってると思えるが、どうもしっくり来ない
★★★☆☆
筆者は自分のノウハウにある程度自信を持ち、方法論として確立されているのだ
と思う。ただ、その方法論をこの本(や雑誌特集記事、Webサイト)で説明さ
れてもなんとなく半分くらいしか分かったような気にならない。
最大の物足りない点は、手法が一般的でないとことに加え、網羅的ではないよう
な気がしてならない。たしかにこういう3分類はあるだろうけど、でも実はもっ
と他にもパターンがあるよとか、目の前のこの図は著者で言うどれにも該当しな
いのではないかというようなことだ。
無理矢理与えられた要素だけでチャーとかするのはなくて、うまくチャーと化で
きないときは、情報が足りない、階層が合っていないのではないかと疑って情報
を補完することを考えてみよというくだりは参考になった。
あまり実践的では無い感じです。
★★☆☆☆
著書の開米さんの別の図解の本を持っていたので、こちらも興味を持って手に取ってみました。
「SEのための…」や「技術」と謳っている割には内容が薄いと思いました。
もう少し現場に踏み込んだ内容を期待していたのですが。
最初に読んだ開米さんの本が良かったので比較すると…。
基本技術はおさえてある
★★★☆☆
図解するにあたっての基本技術はおさえてある。
駆け出しのSEにとっては参考になると思う。
実務にどう応用しているかがもう少し例があればなおよいだろう。
中堅のSEにとっては知識の確認。普段使わないものもあるので、たまに読むとよいかも
SEではありませんが
★★★☆☆
SEの仕事ではありませんが、
"業務構築のプロセス管理”
の、目線で本を読みました。
その前に
システム化=ルール化
更に、一定の完結 が前提と思います
実際 読んでみて、
図解の表現の手法を手に入れられた
そう 思います。
他の方のレビューにもありますが、SEの というと
少し物足りないかと思いますが
私の様な初心者レベルでも理解が出来る内容と思いました