テクノにアナログを感じる
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ファミコンの音楽って耳に懐かしい。
”クラフトワーク”もテクノミュージックでありながらなんだか、アナログを感じてしまいます。
この『TechonoScape』にあらわれるコンビナートやダム、風力発電、東京タワーからも、それらと似たホッとする感じを受けるのが不思議です。
ここまで書いて、「宮島達男 解体新書」すべては人間の存在のためにを思い出しました。あの人のアートもデジタルなのに、なぜか懐かしい。
いまの人類が滅びたとして、新しい人類がこのDVDにある建造物を見たとき、きっと宗教の匂いを感じることでしょう。
つまるところアナログを感じるというのは、その対象物の延長線上に自分を感じると言うことかも知れません。
意外な感動あり
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“インダストリアルな”風景を、余計な演出なしに淡々と見せます。見ているうちに不思議な気持ちになってきます。例えば世界遺産の建造物を次々に見ているような…。人間の文明の営みがとても客観的に感じられ、同時にそのパワーの大きさに改めて気がつくとでもいうか。それは未来の人間、あるいは異星人の眼差しとでも言うべきか。予期せぬ感慨にひたりました。クラシック音楽もとても合っていますが、欲を言えば実際の音も聞いてみたい気がしました。
工場萌え系とは一味違う映像構成
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工場萌え系DVDとは一味違う凝縮された映像構成と音楽に癒されます。
心地よい音楽とスタイリッシュな映像は観ていてあきません。
何の変哲もない鉄塔や高速道路立体交差の映像がとても美しく
そして音楽とシンクロすることで不思議な感動があります。
またヴィバルディ、モーツアルトなどのクラッシック音楽が現代的な
建築物と合い新鮮な感じがします。
このDVDを観ていると人間はほとんど映っていませんが何故か人を感じます。
どこか危うさと儚さを感じながら巨大な建築物を目の当たりにすると
自然の風景とはまた違った感動を覚えます。
アメーバーの様に膨れ上がっていく工場地帯は、人間の限りない欲望と
エネルギーを感じながら、これから1000年後に果たしてこれらの建築物が
どれだけ残っているだろうか。コンビナートは水中に没し、ダムや高速道路、
高層ビル群は、マヤ文明の遺跡の様にジャングルの中に呑込まれているかも
しれません。もちろんそこに人類が居るとは限りません。
何かそんなことを感じさせる映像作品です。
購入して決して損のないDVDの一枚です。