地球を歌い上げる美しい映像詩
★★★★☆
星野道夫を主人公にして、生命体としての地球を歌い上げる美しい映像詩。
アラスカ・アリュート族のカヌーを復元したジョージ・ダイソン、ハワイの古代遠洋航海カヌーを復元してタヒチからハワイまで、5,000キロの航海を古代の技術で実行したナイノア・トンプソン、アラスカの死に絶えたトーテムポールの村、等。
デナリ国立公園を作った元女性パイロット等の星野道夫の友人達が口々に彼の思い出を語る。多くの人たちに愛された人だったようだ。
惜しいのは、テンポが遅くて若干だれ気味な所。感動を深めようと言う製作側の狙いがあるのだろうが、現代人には向かないのでは?
それと、オカルトめいたものを感じる所。「霊」と言う言葉が安易に使われすぎている。精神的な深みを簡単に表現できると思ったのだろう。この問題をそのように安易に扱うべきではない。そんな大げさな言葉を使わなくても、自然の神秘的な美しさは映像だけで充分に伝わる。