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蛇 (講談社学術文庫)

価格: ¥1,103
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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日本地霊―死と再生としての蛇 ★★★★★
日本の宗教と風習の中に見られる蛇信仰を追求した御本。
蛇の生態から日本の風習祭祀、風俗の中に見られる“蛇”の痕跡を追求している。
特出するのは特異な諏訪のミシャクジ信仰の詳細と蛇神の係わり合いでしょう。
今は残っていない祭祀から現在に残る祭祀まで詳しく書かれている。
太陽神アマテラスが現れるまで、蛇は死と再生の象徴だった。
脱皮し一回り大きくなる蛇を見て再生の象徴としたのだと。
そういえばアマテラス自身、実は蛇神(しかも男神!!)という伝説も残っている。
蛇と日本人の意外なかかわりを追求した良書。


※アマテラス男性神説については学研の「天皇の本」をご参照してください。
民俗考古学から科学的画家への空気の読み方 ★★★★★
今ではこの本は古典的名著と言っていいだろう。自分の母親より先輩の年代の著者だから、尊敬を超えて神のような存在といったらおおげさだろうか。民俗考古学の基本となる考えを確立したことは間違いない。ネリーナウマン女史などとも共通点がある。著者の生まれ変わりの前世は巫女さんだったのかと思えるくらい直観力が鋭い。こういう人がもっと考古学の遺跡発掘のような現場体験を経ていたら鬼に金棒になるのではないのか。こういうといかにも手前味噌に響いて自分でも嫌なのだが正直なところでもある。松本清張だって無名の頃は、古墳のお百度参りをしたという。現場百回なんとかという警視庁刑事の処世訓があるが、清張も無名だからこういうことができた。まだ存命のころでも有名になりすぎると、佐原真のようにはいかない。三角縁神獣鏡でさえ、博物館に言ってこんにちわと言って手軽に見せてもらうわけにはいかない。大仰になってしまうのだ。梅原猛のように偉い人を連れての遺跡現場の視察はせいぜい一時間見るのが相場である。でも例えば環状列石のある縄文の遺跡調査現場にどんな立場であるにせよ、なにもしなくても5,6時間以上いることはとても大切なのだ。吉野祐子氏もこれを経験していれば、書くものは全然違って来たと思う。これまでの著作物が決して劣るという話ではないが、古代や先史の空気が今までとは違った意味において読めるようになってくるのだ。話は違うが空気を読むという点では、17世紀のオランダの画家・フェルメールは抜群だった。当時、勃興しつつあった光に関する物理学の発展における世間の空気をフェルメールは敏感にかんじていたに違いない。その考えが描く絵に繁栄した。詳しくは「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本を読むことを薦めたい。
これでいいの? ★★☆☆☆
 1979年に法政大学出版局から出た単行本の文庫化。
 日本民俗学における蛇の研究としては古典的な一冊。
 古代日本の蛇信仰について、山、鏡、鏡餅、脱皮、蛇巫などの側面から切り込んでいる。蛇の鱗やとぐろを巻いている姿などの「形態」の類似性から論じる傾向が強い。古代の資料のほか、現代まで続く各地の祭なども考察に利用されている。
 しかし、あまりにもこじつけ、牽強付会と感じられる箇所が少なくない。たとえば、関西の丸餅は蛇の卵を模したものだとか、ホオズキは蛇の眼に似ているとか。そういった不充分な論拠から議論を組み立てていくので、ちょっと結論も信頼できない。
蛇の生態そのものに神を見る 古代からの日本人 ★★★★☆
太古の日本人と蛇とのつながりをあらゆる点から考察しつつ それを実証するため丹念に調べられた蛇の生態の実相に驚愕した。そして 注連縄をはじめ信仰のさまざまな場面いや日本人の生活・人生そのもに蛇や蛇の生態が象徴化されて組み込まれている事実に驚いた。しかも著者は40代50代になってからエネルギッシュに日本各地を歩き確証をとっている。また言語的な面からも膨大な歴史の中に表れる蛇に関することばを探し出し推理論証している。ときおり 無理があるな?と思うようなものもあるが多分後年それらは別の著書で違った考察として載っているのかもしれない。とにかくこの本で 蛇そのものを見る目が変わった
蛇について知りたいならまずこの一冊 ★★★★★
古来から日本では、蛇は信仰の対象となったり嫌悪の対象になったりした。
筆者はその理由を解き明かそうとする。

そのためにまずは、蛇の生態から話を進めていく。
蛇の外見はもちろん、食生活や交尾の仕方が、日本人の蛇信仰に大きな影響を与えているからである。
縄文人や弥生人の間では蛇は穀物の神であったり、または山の神であったりしたらしい。

原本は約30年前に出版されたものなので、今ではもっと研究は進んでいるのだろうが、日本人の蛇に対する信仰をこれだけまとめた本ということで、貴重な一冊なのではないだろうか。
子犬堂本舗 ★★★★☆
注連縄、鏡餅、案山子などに潜む古来の蛇信仰の実態を検証する一冊。様々な民俗信仰・行事を蛇信仰と関係付けて論じているが、あれもこれも全て蛇信仰に基づくような著者の論考は牽強付会の一語に尽きる。一地方の特殊な一事例をことさらに取り上げ、全国規模であるかのごとく敷衍する論も目立つ。