結局タブーを通して何が見えてくるのか、まったく判りません。
筆者の考察等はほとんど無く、「日本各地にはこんな
タブーがありますよ～」と紹介しているだけ。
新しいものはなにもみつかりませんでした。

神話や各地の習慣からタブーの例を持ち出してはいるものの、
多くの場合は結論を出さないので単なる感想文になっています。
実例集として読むには著者の考えというフィルターが掛かって
いるぶん物足りないし、さりとて論文として読むには分析結果が
明確ではない、というわけで自費で購入するだけの価値があるか
と問われると否と答えざるを得ません。

たとえ間違ってても著者なりの分析や主張が明確になっていれば、
もう少し満足感もあると思うのですが、とにかく中途半端なので
読後の感想もモヤモヤした物になります。