この作品のいいところは、なぜ勝てるのか、なぜ負けたのかを明確に示しているところだと思います。
一流投手を二流バッターが打つ場合、なぜ打てるのか？理屈を通して説明するので、それなりの説得力があります。まあ、大げさな部分、監督の指示当たりすぎなところはありますが、そこは漫画ということで。少なくとも
全て根性論で片付けているこれまでの超人スポーツ漫画とは一線を引いています。
私はこれまでに多くのスポーツ漫画を読んできてしまったので普通のスポーツものでは満足できません。根性漫画の場合、9回裏2アウトランナーなし、4-0で負けている場面でも緊張感が伝わってきません。ザコキャラ4人が、油断した相手のエラー、ベースにかぶさった内角デッドボール、根性内野ゴロヘッドスライディング、根性内野ゴロイレギュラーで出塁した後、主人公の一撃で逆転サヨナラ・・・こんな展開にあきてしまった方におすすめの一冊です。

県大会決勝前夜編です。でもその前夜の様子をひっぱらず、この巻で決勝戦はスタートします。

さて前夜編。
”サイガク””セイボ”それぞれの決勝へ向けての思いが、描かれています。
なかでも、”サイガク”いままで日のあたることの少なかった（ゴメン）滑川キャプテンにスポットライトが当たっているように感じました。
実は”サイガク”一のキャプテンシーを持つ男、滑川。
決勝戦での活躍やいかに。

やることをすべてやったもの同士の決勝戦、たのしみです。