新刊になったので、再購入しました
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大栗道榮和尚様のファンですので、ほとんどの著書を読ませていただいております。実は、理趣経について非常に興味があったので、初刊を購入してもっているのですが、新刊はCD付きになっていたので、思わず購入。やはり、お経は『読む、聴く、唱える』の3つが大事かなと思いました。非常に力強いお声のCDは素晴らしいの一言につきます。
平易に説明されていい本です。
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難解な理趣経を平易に、またマンダラとの関係も含めて解説されており、入門書として大変お勧めの本です。
力の入った内容
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現世の欲望肯定とも取れるその内容の過激さ(!?)から、
真言立川流のように誤った解釈もされた理趣経。
理趣経は国民的な般若心経などと比べて馴染みのないものですが、
本書は、大日経と並ぶ真言宗の根本経典『理趣経』を取り上げ、
それをたいへんわかりやすく解説しています。
本書を開くと、まず、読経の旋律が美しいといわれる理趣経の
読経CDが付いており、聴いてみるとやはりたいへん美しい。
(大半のお経は呉音で読まれるらしいのですが、理趣経は漢音で
読経され、聴き心地が他のお経と少し異なります)
そして、次に頁を開くと、理趣経が読み仮名付きで付属しており、
切り離して使えるようになっています。
さて、いよいよ本文だが、著者の大栗道榮師が工夫を凝らした
懇切丁寧な解説により、ぐいぐいと引き込まれる、誠に秀逸な
解説本となっています。
落語の八っつぁん、熊さんからヒントを得て、本書では大石君と
小石君という二人のサラリーマンと和尚が出て、絶妙な間合いで
話が進んでいきます。
全17段を、段ごとに分けて、前段の復習も交えながら、すいすいと
理解が進むような構成になっています。
曼荼羅の意味や真髄、見方、梵字、印の結び方、悟りの階梯など、
宇宙の真理を探求するにはもってこいの良書となっています。
私は本書で、一発で大栗道榮師のファンになりました。
おすすめの一冊です!
2009.5.12追記
弘法大師空海がその解釈の誤解を恐れ、それまでは5年間の長きにわたって
援助してきた伝教大師最澄への貸し出しを唯一拒んだと言われる
伝説の経典です。
その経典を拝めることは、現代の我々の幸せだと感じます。
最澄の無念の分まで心を込めて拝読させていただきましょう…。