アガペーの人としての法然
★★★★★
とても良い本でした。
わかりやすく法然上人の生き方がまとめてあり、法然上人の無条件の慈悲にしばしば目頭が熱くなりました。
キリスト者として深い精神的なものに触れてきた著者であればこそ、宗教は違うものの法然の精神の清さと深みをよく理解し共鳴してこの本を書くことができたのだと思います。
一般的な通史では、親鸞や他の祖師に比べてあまり実際には知られていない法然を、イエスの面影のある人として深く掘り下げてとりあげたことは、特筆すべきことではないかと思います。
近現代において法然の精神の真髄を理解した人の名として、山崎弁栄や山本空外と並んで、井上洋治さんの名前をあげて良いかもしれません。
宗教宗派に関係なく魂の救いや道を求める方々に広く読んで欲しい本だと思います。
浄土宗寺院の生まれとしてイエスと重なる宗祖法然。
★★★★★
著者はれっきとしたキリスト教徒であり遠藤周作の親友。キリスト教の本場ヨーロッパでキリスト教神学を学びフランスのカルメル修道会で修道士として7年修道をした人。しかし遠藤周作同様日本に合うキリスト教信仰を求めてやまない求道者である。そのかれが日本におけるイエスとして見出したのが浄土宗祖法然。その限りない優しさと温かさそれでいて殉教も辞さない精神と弟子に理解されない苦悩。恵まれぬ人々への限りない慈愛。今の僧侶の大多数にかけらもないが。彼自身は軽々しく信仰を変えるような人物ではない。しかしかれの筆を通すと宗祖法然と新約聖書のイエスが限りなく重なるのである。日本人は軽々しく信仰を変えててんとして恥じない。彼や遠藤のような信仰への苦悩すらない。
浄土宗寺院の生まれとしてイエスと重なる宗祖法然。
★★★★★
著者はれっきとしたキリスト教徒であり遠藤周作の親友。キリスト教の本場ヨーロッパでキリスト教神学を学びフランスのカルメル修道会で修道士として7年修道をした人。しかし遠藤周作同様日本に合うキリスト教信仰を求めてやまない求道者である。そのかれが日本におけるイエスとして見出したのが浄土宗祖法然。彼自身は軽々しく信仰を変えるような人物ではない。しかしかれの筆を通すと宗祖法然と新約聖書のイエスが限りなく重なるのである。日本人は軽々しく信仰を変えててんとして恥じない。彼や遠藤のような信仰への苦悩すらない。
深く考えさせられる本です。
★★★★☆
始めは、作者さんの体験談から入り、少年時代の法然のお話になっています。沢山の資料が使ってあって、すごく読みやすいと思いました。読み終わった後は、唯 法然坊源空と言う人の心の広さと限り無い優しさを感じて、自分も救われたような気持ちになりました。そんなに難しくないし、交代でキリスト教の話も入っていて、そこもそこで違った雰囲気を味わえます。資料が使ってあるところは、その人の生気が感じられて、迫力たっぷりで読んでいてとても面白いですよ。