こんな会社で働きたいと思います。
合理的な経営者ってこの人のような人を言うのでしょう。
日本のものづくりはこのような方向へ行かなきゃ生き残れないんだと思います。
何のために働くのか、考えさせられます。
適材適所、採用した人にあった仕事を作り出す、環境を作り出す、社長の仕事ってそういうところにあるのでしょう。
逆に言えばそれ以外大してすることはないのだとも言えます。

私は著者の会社「樹研工業」とは縁もゆかりもない人間ですが、本のタイトルに引かれて何気なく購入して読んでみました。
しかし、本を読んでみて著者（松浦社長）及び著者の会社の素晴らしさに大変感銘を受けました。
このような素晴らしい内容の本にも関わらずレビューがないのは勿体ないと思いましたので、少しレビューを書かさせて頂きます。
私は著者の松浦社長さんという方はどんな方か存じ上げていませんが、お歳を大分召されているにもの関わらず（失礼！）、感度は高く感性も豊か、教育者、経営者としての能力も卓越している上、技術者としても非凡な才能を持ち合わせている方のようです。（少し褒めすぎたかな）
このような優れた経営者がまだこの日本の製造業にいたとは。本当に心強いですね。日本もまだまだ捨てたもんじゃないですよ。
私ももう少し若ければ樹研工業さんに入社させて頂き松浦社長のご指導を仰ぐが出来たかもしれないと思うと、本当に残念に思います。（これは冗談）
日本は今、大不況の真っ直中にありますが、このような経営者が日本に一人でも多く増えていけば、日本も何れ早い時期に復活できるのではないかと思いますね。

日本の経済は、中小企業が支えてるんだなと
おもいました。

技術力の高さ、志の高さに感服しました。

また、不良の人たちが、仕事を通じて
国際的なビジネスマンになっていく姿が
すごいなと思いました。

大企業は、中小企業のアイディアをコストとして
見てくれないというところに、非常に共感をえました。

樹研工業も著者の松浦元男社長もまったく知らずに
読んだ本でしたが、なかなか心に残る本でした。
豊橋という、育った名古屋に近い場所にある企業と
いうこともありますが、
この会社、タイムカードがないのはわかりますが、
契約書までないというのは、ほんと驚きです。
それでも、パソコンやネットワークへの取り組みは
いち早くやっていて、その辺でも、社長の松浦氏の
先見性は、天才的。
彼が、戦後、豊橋にやってきて、ジャズで稼ぎつつ、
豊橋・精文館の後の会長に見込まれて、
大学に行ったりと、この人の魅力が
若い頃から並ではないということだったと思います。
それを真似することは、凡人には無理な気もしますが、
それでも、自分の会社の人間を信じ、
自分がお世話になった豊橋を愛して、
みんなで幸せになろうというメッセージは、
この世知がない経済世界にあって、
なんか、ほっとさせるものがあり、
会社に勤めて幸せになることもできるのだと
思えたのは、大きな収穫でした。

僕は松浦社長の存在は岡野工業社長の本で知りました。これから会社を継ぐ位置にいる私も非常に勉強になる内容もありました。分社化するか、事業所かするかの選択がありましたがこの本を読んで分社する事で気持ちが固まりました。岡野社長も非常にﾕｰﾓｱあふれる方で好きな経営者の一人ですが、やはり６名でやっている企業という事と、ｵﾝﾘｰﾜﾝ商品を生産している企業さんの社長だなと本を読む目的は人間性としていたわけですが、松浦社長はちょうど我々の会社と同じ位の規模という事もあり、気持ちが伝わるところが多々ありました。先日も休止していた社員旅行を他社の工場見学を兼ねて一泊で行く決心をしました。考え方ですが、旅行で１００万使ってもモチベーシがあれだけ上がれば安い物だなと思います。そして、我々中小企業は開発力が明暗を分けると言う考え。これも、同感です。私の会社の開発目的は、より良い機巧でより易くをテーマとしています。無い物を探す方が難しい今、同じ目的をする機械をいかに市場価格を把握し、低コストでできるか。が全てです。非常にﾕﾆｰｸな本でした。