サイズはやや小振りですが、充実の内容。
★★★★☆
この本は中国人の書家が書いたもので、それを日本人が訳しています。
さすが書の本場の人が書いてものだ、という隷書に関する表現や内容が満載。
選ばれている隷書の名作の図録もとてもいい。
漢字が持っている数千年の歴史と魅力にひたりながら、
隷書の基本や周辺知識を学んでいく愉しさ。
意外な事実も。
手本通りに書く「臨書」の手前に、「模」という作業があり、
これは手本の上に紙を置いて、そのまんま、まさに模写するのです。
この小学生のような作業をばかにしてはいけない、と書いてあります。
これは"目から鱗”状態でした。
そういうことがたくさん盛りこまれている本です。