炭谷氏の教育理念に感銘を受けました。
学校は、どうしてもほかの子と比べたり、競争させたりすることで評価をしています。
それぞれの個性を伸ばすことに重点を置くという教育、素晴らしいと思います。

　何度も繰り返し読んでいます。これからの子供にぜひ身につけてもらいたい価値観や教育がここにあります。
　ベンジャミン・ブルームの「思考レベル」の概念でいうと日本の教育で重視（偏重）されている知識は最も低い次元の要素で、理解や応用もその次のレベルに過ぎない。
　社会で重要なのはより高次の「分析」・「統合」であり、最終的に自分で「判断、選択できる力」であると本書でも説かれています。 ようするに社会に出ると「ゲームのルールが変わる」のです。このことを理解して教育を考えないと、日本の教育はまたおかしな方向に向かってしまうのではないでしょうか？

　本書はデンマークの教育に感銘を受けた筆者が、自らで学校を立ち上げた経験を踏まえ、自らの学校の教育理念や日本の教育の問題点を論じた本である。
　一読して驚くのは筆者の学校に通う子どもたちの創造性だ。モンテッソーリ教育を初めとする様々な教育手法から生み出されたカリキュラムは日本のそれとは大きく異なり、本書を読むとそのカリキュラムを通して子どもたちが創造性を発揮しつつ生き生きと学んでいる姿をはっきりと感じることができるのである。本書に紹介されている事例を見る限り、日本の教育は子どもたちの可能性を狭めているという筆者の指摘には頷かざるをえないだろう。
　もちろん、筆者の作った学校の教育手法に賛同しない人もいるだろう。しかし、筆者の実践は日本の教育の問題点をはっきりと示し、子どもの可能性を引き出す方法を教えてくれていると思う。実際に子どもと接する際には非常に参考になる点が多い本だ。日本のお父さん・お母さんには特におすすめ。

私もまさに、デンマーク人はやる気がないと思っていました。
しかし、事実として、それは間違っていました。人間としての心の豊かさや大きさもしかる事ながら、思考レベルも予想を上回る高さです。正直同じ言葉で日本人が話していたとしたら、全体として到底追いつかないでしょう。それくらい思考力があります。
教育がこれほど多大な影響を及ぼすと言う事を、こちらで一定期間住む事によってまざまざと見せ付けられると思います。
本質を見抜く目を全体として持っている。これは凄まじい事です。日本人は正直見習うべきでしょう。

炭谷さんのデンマークに対する感想をこの本の内容に関して、真に受けて、大きく間違わないと私も思います。
今の日本に疑問を少しでもお持ちの方はぜひ一読してみてはいかがでしょうか。マッキンゼーの内容はともかく、特に前半部分だけでも役に立つと思います。

教育理念を自分で打ち出し、「学校を作る」という形で
それを実践したというのは大変すごいことだと思います。
子供たち、親たちに対して新しい選択肢を作ったわけだし、
日本の教育界にとってもいいことでしょう。

しかし…1冊の本としては、
G章、H章にある、個人的な
自分の生い立ちや会社員時代の話などは
それほど必要だったのでしょうか？ちょっと疑問です。

マッキンゼーという会社に就職され、
いい経験をされたのはわかりますが、
文中であまりにマッキンゼー、マッキンゼーと
連発されすぎている気がしました。